2016年12月27日火曜日

今年もお世話になりました。


今年もあと4日。この1年みなさんにとってどのような年だったでしょうか?私は今年も多くの管理者に会うことができました。頑張っている管理者、成果を出した管理者、それとちょっと困るような管理者などなどです。

研修やコンサルで会った管理者を数えてみると1000人以上でした。1か月に80人以上の管理者に会っていることになります。
起業し管理者支援を始め来年で7年目となります。平成29年も管理者支援の姿勢は変わりません。よろしくお願いします。


2016年12月20日火曜日

仕事をする意味

2016年もいよいよ押し詰まってきました。この1年間を振り返ったときやり残したことはありませんか?
「こんな看護がしたかった」「こんな新たな取り組みがしたかった」などさまざまなことが脳裏をよぎるのではないでしょうか。来年がんばりましょうと声かけしたいです。

今年も多くの管理者に会うことができました。それぞれがんばって頑張っている管理者でした。そんな管理者の中で成果を出すことができる管理者とそうでない管理者の違いは何か?それは管理者の仕事への向き合いかたの違いといえます。
管理者は毎日さまざまな出来事に遭遇します。そんなときさまざまな出来事にどのように考え対処できるかは仕事に対しての「有意味感」をもっているかどうかなのです。
有意味感」それは自分に振りかかった出来事に対し、この出来事は自分にとって意味のあるものだと考え 積極的な取り組み成果をだせることです。有意味感」は管理者が自分の役割を自覚しやるべきことがわかり実践し成果をだすための原動力なのです。管理者のみなさん「有意味感」自覚してますか?

2016年12月13日火曜日

早めの管理者教育は大事!

兵庫県看護協会が行う新任管理者研修講師が12月10日11日の2日間開催された。10日の夜「ルミナリエ」にいった。厳かな美しさだった。

研修受講対象は管理者になる予定あるいは管理者1年未満。次々とステーションが増える今、訪問看護未経験の管理者が多い。経営を学ぶ前に「訪問看護とは?」の理解は大切だ。

研修では訪問看護実践と報酬の結びつきを教えていくことで「訪問看護」の理解がすすむ。またアセスメントによる「利用者の状態に合った看護提供ができる訪問時間と訪問回数」を考えた看護実践の方法も学べる。

医療機関で働いていると看護実践と報酬のつながりはほとんど考えることはない。だからこそ初任者研修は大きな意味をもつ。

2016年12月6日火曜日

管理者の運営姿勢

経営の成果を出せる管理者は、目標が明確であることが多い。

利用者0人から始まり1年半で120人以上にした管理者がいる。このように急成長したステーションはあまり見たことがない。
どのように利用者数を増やしてきたかを聞いたところ、管理者は利用者を増やそうあるいはステーションを大きくしていこうという明確な目標があったわけではない。ただ管理者として「楽しく働ける職場づくり」「協力し仲良く仕事できる職場づくり」「利用者のためになる最善の対応ができる」「ケアマネが相談しやすいステーション」「リハチームが利用者の話を傾聴できる」これらのことを重視してきただけという。これらは看護師をはじめ職員がやりがいをもち職務に取り組むことができる支援であることにまちがいない。
取り組みとして職員が働きやすいようにさまざまな相談ごとをタイムリーに受けられるラインの活用や、情報共有のために1週間内の半日をついやした例検討会等を実施している。

訪問看護の経験者ではない管理者であるが、さまざまな工夫を行い成果をだした。なにより看護職や他職種への対応ができることまた利用者目線を重視していることが成功への近道になったといえる。
付け加えるとこのステーションの強みは経営者の協力が大きい、ちなみに経営者は看護職でなくてもできる営業やレセプト入力等を担当している。

2016年12月3日土曜日

こんな訪問看護ってあり?

 みなさん訪問看護ってどのように提供される看護だと考えてますか?

実は驚くような提供をしているステーションがあります。

例えば新規の利用者で点滴の指示書と訪問看護の指示書が同時に出された場合、まずは点滴を実施しますが、点滴を実施する間に利用者の情報収集とアセスメントを行い点滴終了後の訪問看護の必要性もアセスメントしその後の訪問看護につながるようにします。それは点滴は現在の状態をひとまず回避するための医療処置であり点滴が必要になる利用者はその生活様式や基礎疾患に問題がありそのままの生活を続けていれば近いうちに再度の医療的な介入が必要になるのは容易に予測できます。訪問看護師ならば利用者等に説明しその後の訪問看護につなげるのが通常の方法だと思います。

しかしそうではないステーションがあるのです。つまり医師の指示期間が3か月となっていたとしても、点滴の特別指示期間が終了したら訪問看護を終了してしまうのです。これは訪問看護ではなくて「病院の看護の出前」なのです。病院で行われている看護の出前と言ってしまうと非難を浴びそうですが、診療の補助(医療処置)ここでは点滴だけを行うのが訪問看護ではないということをいいたいのです。
 

2016年11月28日月曜日

行きました。訪問看護サミット

27日訪問看護サミット行きました。5年ぶりでした。多くの方にお声かけしていただき、ただただお世話になっていますと頭を下げるばかりでした。
午後の基調講演から参加しました。厚生労働省の迫井氏は次の報酬改定の話はしませんと前置きし地域包括ケアシステムの構築とシステムの中の訪問看護の重要性をわかりやすく示してくださいました。
私自身聞いていてさまざな示唆を受けました。

  1. 訪問看護ステーションは拡充期に入った
  2. 訪問看護ステーション数増えても報酬配分はまだまだ少ない
  3. 訪問看護ステーションの組織体制の強化し人材確保が重要
  4. 訪問看護の地域への周知
以上の項目からイメージできるのは、大規模で多くの利用者を確保し安定した経営、また人材育成し質の高い訪問看護の提供ができかつ地域へのアプローチをしているステーションといえます。今後も大規模ステーションは恩恵を受けられそうですよ!

2016年11月26日土曜日

進むか?病院の在宅移行

クリスマスイルミネーションがいたるところで見られる季節になりました。

仙台で看護部長等が受講するサードレベルで訪問看護ステーションの経営と看護師の起業について話しました。約20か所の病院からの受講でしたが、訪問看護ステーションを有する病院は1ヵ所でした。

院内の在宅移行システムを考えるグループワークでは、看護師長のステーションでOJTを中心とした実習によりサマリーの内容変更と退院準備のプロセスの充実が示されました。地域包括ケアシステムの構築に向けた病院として在宅移行はまったなしの状況といえます。病院の看護のトップである看護部長さんたちに期待します。

2016年11月13日日曜日

次の報酬改定の動き

政府の未来投資会議、平成30年ダブル改定の介護報酬のあり方が検討された。自立支援に力点をおいた報酬設定にするということである。

現状では介護保険の報酬はサービスの質に差があっても同じ報酬が支払われるようになっている。しかし平成30年の改定では利用者の状態改善が見られ自立支援に向けたサービスがなされている事業所を評価し報酬を高くする論議がなされているそうだ。

今年の管理者研修で持論を展開してきたことが現実味を帯びてきたと感じた。さまざまな県の管理者研修会で「訪問看護ステーションは看護の質をケアマネや医師や医療機関にすでに評価されている。安心して利用者を依頼できることが優先される。つまり依頼先のステーションの選定基準は利用者の状態の改善や看護実践による状態変化及び状況変化が生じることが評価対象となる。これらの看護実践の評価によるステーションの淘汰がこれから始まる」と伝えていたからだ。みなさんのステーションは生き残ることができますか?

2016年11月5日土曜日

看護で稼ぐ

今年の管理者研修のキーワードは「看護で稼ぐ」さまざまな地域で私の研修を受けてくださった管理者はこの表現を聞いていると思います。
10年くらい前「看護で稼ぐ」ということばある意味タブーだったといえます。なぜかというと私が日本訪問看護財団の職員として管理者研修講師を担当になり「稼ぐ」ということばを放った瞬間受講生の表情は凍り付いたのですから。その後はこの言葉を封印しながらも多くの管理者に「看護で稼ぐ」方法を伝えてきました。
 
先月実施した管理者研修会のアンケート結果が送られてきましたが5段階評価でとても満足と満足の合計が100%という驚きの結果でした。記述式では「看護で稼ぐ」ことに納得し看護実践を見直す、考えて看護する、アセスメント強化による看護実践、看護実践と報酬算定の関連づけなどでした。
訪問看護ステーションの売りは看護です。適切な看護ができれば利用者の状態改善になることは必然といえます。それが医師やケアマネ等他職種の評価になります。それらが次の利用者確保につながるポジティブサイクルになりその結果「看護で稼ぐ」ことにつながるのです。
 

2016年11月1日火曜日

管理者のSWOT分析

写真は上越新幹線ときのイベントカーです。新潟駅に停車している車体の外側からの写真です。

新潟へは10年以上年3回は通っています。今年も管理者研修で行きました。管理者研修は2回の構成で今年はSWOT分析を中心とした内容でした。SWOT分析したことありますか?紙面を使い時間をかけて行うことは研修の中でと考えることが多いと思いますが、SWOT分析は日常的に使える分析方法だと思います。その特徴として、
  1. 分析に使用する項目が4つであり問題点の明確化がたやすいこと
  2. 残念ながら目の前のことに終始しがちな管理者に地域や他事業所等を認識する機会ができること
  3. ステーションの強みや弱みの認識ができること
  4. 分析することで方向性が明確になることなど多くのメリットがあることが再認識できました。
管理者のみなさんSWOT分析してみてください。

2016年10月20日木曜日

本当にやりたい仕事

これ岩手県産の松茸です。少し大きめですがリーズナブルでした。松茸ご飯にしましたが、香が強く本当に美味しかったです。

訪問看護財団当時から積算すると12年以上管理者支援の研修講師をしています。講師としてオファーしていただいているのは看護協会や訪問看護ステーション協議会、訪問看護ステーションを有する法人等からの依頼が主です。


ある時伺った研修でうれしいことがありました。研修終了後私を招へいしてくださった方が「先生は今の仕事大好きで使命感を持って取り組んでいるのが研修を聞いてよくわかりますよ。」と言ってくれました。思わず笑顔で「そうなんです。本当に楽しい仕事をさせていただいていますよ。ところでどんなことからわかりましたか?」と聞いたところ、辛口の研修の内容だけれど管理者を心底支援していることが伝わる内容であり、管理者のやる気を引き出すメッセージ性が強いことですと言われました。

そうなんです。私はこの仕事が大好きで、もしかしたら天職?なんじゃないかと勝手に思っているくらいなのですから、、、本当に嬉しい一言でした。

2016年10月9日日曜日

地域包括ケアシステムに一役

地域包括ケアシステムの構築が市町村で勧められているようだが、研修講師で行く地域の現状を聞き取ると順調にすすんでいる地域は多くない。地域ケアシステムの要となるのは訪問看護ステーションといわれているが、そのステーションもシステム化の蚊帳の外だったりすることが多いようだ。

一部の地域では在宅療養支援診療所等の医師を中心でその医師が関わる患者を支援するステーションやその他の事業者等がICTでつながり情報共有しているようだ。聞くところによるとシステム化を阻んでいる要因として、地域の医師会と行政との関係性がよくないことがある。まあこれらは今に始まったことではないのだが・・・

小池都知事がよく言う「都民ファースト」つまり都民のためを優先して考えようということだが、地域包括ケアシステムも「利用者ファースト」で考えたら医師会や行政の垣根なんてすぐに超えることができるのでは?と思う。
システム構築の要であり、地域の保健・医療・介護状況を利用者サイドで把握している訪問看護ステーション側からの具体的な働きかけを勧めてみたらどうですか?

2016年10月6日木曜日

介護予防・生活支援サービス事業と訪問看護

平成29年度に、要介護認定軽度者である要支援1・2の利用者の訪問介護・通所介護が市町村に移管される。すでに実施している市町村もあるようだ。
訪問介護等が市町村に移管することで報酬は減額されることは免れない。ちなみに2割減の市町村もあるようだ。

訪問看護ステーションの介護予防訪問看護の利用者は利用者の10%にも満たない。現在のところ介護予防訪問看護はこれまでどおり予防給付で行うとされている。

今まで要支援者は、訪問介護や通所介護を受けることで自立した生活を維持してきたといえる。例をあげれば今まで介護予防のデイサービスを利用しリハビリを受けていた利用者、今までと同様のリハビリを受けることができなくなり状態の変化があることは少なからず否めないだろう。そんなときにステーションからのリハビリは救世主にならないだろうか?

2016年9月21日水曜日

増え続ける営利法人立ステーション

平成27年介護サービス施設・事業所調査の概況が発表された。訪問看護ステーション数は10%増え、他の居宅サービスのなかで一番の伸び率を示した。開設主体別では営利法人(43.9%)が医療法人(30%)という結果だった。営利法人によるステーション開設は平成19年以降増え続け平成26年には営利法人が医療法人を上回った。年々増えるステーション数は営利法人によって下支えされているといっても過言ではないだろう。

これまで地域医療推進を目標にステーションを開設してきた医療法人だが、地域包括ケアシステム構築が勧められている中ステーション数の減少はちょっと残念である。医療機関の診療報酬も厳しい中で経営状態の悪いステーションを抱えていく体力がなくなってきていることも考えられる。

2016年9月10日土曜日

初めて行った三重県

研修講師として12年目、47都道府県でまだ行ってない県がある。佐賀県・香川県・三重県・群馬県である。
9月3日三重県に行くことができた。研修講師依頼があった時は本当にうれしかった。
なぜなら私が目指す全国制覇の実現に一歩近づくからだ。

初めて行った三重県の訪問看護ステーションの課題は、訪問看護の経験のない管理者への教育である。ステーション数が9,000か所を超えた今、三重県の抱える課題は他県での課題でもある。課題をクリアしていくには、訪問看護制度のしくみと報酬算定の知識の理解を勧めていくことが肝要といえる。


2016年8月31日水曜日

正確な報酬算定


 写真はプルーンの木です。プルーンは鉄分などのミネラルが豊富で抗酸化フルーツといわれています。生でもドライでもおいしいですよ。残暑厳しいですが、ステーションでは月末で報告書やレセプト作成に追われていると思います。

私はある市の介護認定審査会員を17年続けています。審査資料を見ていると訪問看護の報酬算定が間違っていることがあり、僭越ですが事務局を通して指摘させていただくこともあります。

例えばアルツハイマー型認知症の利用者に対して精神科訪問看護療養費を算定している事例がありました
(認知症は精神科重症者早期集中支援管理料の算定要件に該当すれば算定可)
また、ガン末期の利用者に介護給付費の算定をしているなど、報酬算定の基本となる算定対象者や算定要件を正しく理解していないことが多くみられます。わからない時は「訪問看護業務の手引き」を読みかつQ&A方式でわかりやすい「訪問看護お悩み相談室」等の副読本を活用してください。
制度を守り、正しい報酬算定を行うことは訪問看護業務の基本です。

2016年8月24日水曜日

管理者として成果をだすには

写真は秋の花「鶏頭」です。
もうすぐ9月、今年度の事業計画の達成度はどのくらいですか?

目標達成や物事の成功に必要なのは知能なのか才能なのかそれとも偶然うまくいったからか?みなさんはどう思いますか?

コンサル後成果をだした管理者とそうでない管理者をみると才能でもなく偶然の結果でもないことがわかります。成果は目標達成のための継続的な努力とやり遂げる力によって得られるということなのです。これは「グリット力(りょく)」第3の成功要因として最近注目されています。

成果をだせない管理者の多くは目標達成を無理と考えたり、失敗を恐れたり、また達成のために必要な時間を主体的につくらないなどのやり遂げる力が残念ながら不足しています。裁量権や決定権が与えられている管理者なのです、「グリット力」を高めましょう!


2016年8月14日日曜日

営業は営業担当者に

利用者の依頼が増えることは、訪問看護ステーション経営安定の要ですが、そのための営業活動も必要といえます。それゆえ営業を重視し営業担当者を配置する大規模ステーションもあり成果を上げています。

営業担当者は看護師ではありませんが、所属するステーションの特徴や看護内容を把握したうえで地域にある他のステーションの動きを視野に入れながら営業活動しています。

営業担当者を配置することのメリットですが、継続した営業活動による利用者の安定確保です。訪問看護業務が主な看護師のよる営業活動は訪問業務優先になるため忙しければどうしても二の次になりますから継続した営業活動を可能にする営業職の導入は有効といえます。

2016年8月9日火曜日

特定行為と認定看護師



黄色の花って「咲いてますよ!」という主張を感じませんか!?

特定行為研修が日本看護協会研修学校・神戸研修センターで開始しました。
日本看護協会では認定行為研修を認定看護師を対象とした研修を開始しました。その理由として看護の基盤と特化した専門性が確立している認定看護師の有資格者が妥当であると判断したとのことです。

日本看護協会がその根拠としたのは特定行為の目的を「研修で習得したアセスメント能力や判断力を発揮し、必要な時には特定行為を行い、地域・社会・患者さんのニーズに応える看護を実現すること」と規定したうえで、認定看護師であれば、現場や地域のニーズを把握できその専門分野での実績もあると認め、そのうえで特定行為実践の成果も検証しやすいとの判断からです。

訪問看護認定看護師のみなさんは、認定看護師への期待をこのように示されたことに対してどのように考えるのでしょうか?
特定行為研修受講は実施する側の安心・安全の担保と利用者側へのより高い安全の担保を確実にする要素になるかもしれませんね。



2016年8月1日月曜日

訪問看護同行加算

写真は関東梅雨明けの空です。今までは涼しかったのですが、これからは真夏日が増えそうです。真夏の訪問では利用者の熱中症対策はもちろんのこと、訪問看護師の熱中症対策も大切ですね。

退院後訪問指導料の「訪問看護同行加算」で同行した訪問看護ステーションはどのくらいあるでしょうか?研修講師として行った県での実績はありませんでした。この加算については当初からステーション側から在宅のことを理解していない病院から訪問看護するのはいかがなものか?などさまざまな反応がありましたが、ステーション側としては病院との情報共有できる機会としてはいかがでしょうか?


複数の訪問看護の組みあわせが
認められる場合
ステーションと
医療機関・診療所

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

2016年7月21日木曜日

「プラチナナース」大分県の取り組み

訪問看護師がいない、足りない、募集しても来ない、こんな悩みを抱える訪問看護ステーションが多い。ステーション独自で求人広告を出す、ナースセンターやハローワークに登録する、元同僚に声かけるなどさまざまなやり方で訪問看護師確保に取り組んでいる。

大分県看護協会は今年の6月から県の補助事業として「プラチナナース生き活きプロジェクト」を開始した。
「プラチナナース」は熟練したスキルをもつ早期退職予定者や退職者のネーミングである。再就職したい「プラチナナース」と訪問看護ステーションや在宅関連施設等を結び付けるプロジェクトである。

訪問看護師不足はステーションの喫緊の課題である。
なぜ訪問看護師は増えないのか?ある調査では「携帯当番がある」「一人で訪問する」が訪問看護師となることの障害になっているという結果がある。これらの障害に対しステーションとしてどのように対応し取り組むことができるかが今後の人材確保につながるといえる。

2016年7月12日火曜日

在宅死の現状と地域差

7月6日厚生労働省が、市町村の在宅死に関する全国集計結果を公開しました。人口20万人以上の都市で在宅死の割合の差は最大3倍の開きがあるということでした。ちなみに2014年の在宅死の割合は全国平均12.8%でした。この割合はここ数年あまり変化が見られていません。


在宅死の割合が高い地域は神奈川県横須賀市の22.9%で次が東京都葛飾区、千葉県市川市となっています。全国平均を上回る地域は首都圏以外では福島市の18.5%となっています。在宅死が低い地域は鹿児島市、佐世保市、旭川市の順でステーション数との関係は特にないようです。

訪問看護ステーションが関わった場合約6割で在宅看取りができているという調査結果もあります。そのことも考慮すると、ステーションの偏在の影響や移動等の地理的要因や地域住民の意識が関係しているといえます。大きいのは住民の意識でこれはその地域によって大きな違いがあります。亡くなるときはやはり医療機関が良いと考えている住民も約3割いますし、家族への負担を考慮し入院を選択していることもあります。

この調査結果により国は有識者による「全国在宅医療会議」を設置し今後の方策を検討することにしました。

2016年7月10日日曜日

訪問看護ステーションの労務管理

コミュニティケアの7月号の特集は訪問看護ステーションの労務管理です。萩原が総論の執筆を担当しました。

訪問看護ステーションの労務管理」この言葉自体がなじみがないというのが本当のところだと思いますが、職員が働きやすい職場環境をつくるためのマネジメントと考えるとわかりやすいのではないでしょうか。

総論ではコンサルしたステーションや研修で会った管理者からの相談などをもとに、マネジメントのさまざまなエピソードから働きやすい職場づくりへの管理者の姿勢を示すとともに、訪問看護師として働くことの基本的な考え方を書きました。管理者だけでなく訪問看護師のみなさんに向けた内容になっていますので是非ご一読ください。

2016年6月30日木曜日

訪問看護のポジティムアウトカム

訪問看護ステーション数は平成28年4月現在8240か所。平成23年以降増え続けている。ステーションが増えるということは地域にあるステーションと競合が生じ、どんなに営業活動をしても利用者確保が困難になることがある。

指示書を出す医師や訪問看護の必要性を認識しケアプラン作成するケアマネ、医療機関のケースワーカー等は訪問看護を導入後のアウトカムつまり成果で依頼していることが多い。例えば入退院繰り返ていた利用者が頻回に入院することがなくなった、退院後の状態改善、利用者や家族の求める在宅看取りができたなど訪問看護の導入の成果である。どの職種も訪問看護が適切になされているのかを利用者の状態変化をもとに判断しているのである。つまり訪問看護を導入後のポジティムアウトカム(良い成果)が評価となり依頼となっているのだ。
あたなのステーションはポジティムアウトカムだしてますか?

2016年6月18日土曜日

訪問看護ステーションの開設の相談


「訪問看護ステーションを開設したい」このような電話がかかってきます。具体的に聞いていくとどのようにしたら開設できるのかがわからないという内容が多いのです。

相談電話はありがたいけれど、あまりにも漠然とした聞き方で驚いてしまうし、情報量の少なさでどのように支援してよいか悩んでしまうのです。それでも少しづつ聞き出していくのですが、相手方の情報不足が障害となり話が前にすすまず不消化な内容になってしまうことが多くあります。

何事でもそうだと思うのですが、まず何を知りたいのか?聞きたいのか?を明確にすることが大切です。あいまいなままでの質問ほど得られる情報は少ないのです。
つまり知りたい情報を得るためには事前の情報収集(書籍等による)が極めて重要なのです。すべては基本となる情報収集と把握に

これって何かと似てない?そうです!利用者のフィジカルアセスメントするときのプロセスと同じではないですか?
そうなんです!知りたい情報を得るには、事前に準備した情報内容をもとに利用者から必要な情報を聞き取ることでアセスメントに必要な情報を得ることができるのです。




2016年6月8日水曜日

機能強化型訪問看護ステーションの実態

中医協が平成27年10月に出した機能強化型訪問看護ステーションの実態についての調査報告書(案)について紹介する。
「機能強化型Ⅰ」では明らかな収支状況にプラスの変化と利用者数の増加が認められたこと、さらなる規模拡大になったことがあげられていた。また職員体制の変化により一人の利用者の訪問日数が「11日~15日」と頻回であることがわかった。

利用者の調査によると「機能強化型Ⅰ」のステーションから訪問看護を受けている利用者の約7割は緊急電話をしたことがあり、その際の緊急対応の満足度は7割強と高かった。また「住み慣れた環境で生活を続けられるのがよい」約7割だった

これらの調査結果をみると、機能強化型ステーションは利用者の満足度の高い訪問看護の提供を可能にしていることを示唆しているといえるのではないだろうか!

要件を満たすことができないために機能強化型の申請ができない、そんなステーションの管理者のみなさん、高いハードルかもしれませんが要件クリアーに向けた取り組みをしませんか。そうすることが利用者さんのためになるのですから・・・

2016年6月1日水曜日

訪問看護ステーションのコンサルの有効性


 2年ほど前から訪問看護ステーションのコンサル依頼が増えている。依頼先は県の委託事業として実施する看護協会やステーションからが主である。
平成26年27年の2年にわたり同じステーションが2回コンサルを受けそのデータ分析した結果を紹介する。

データ分析の結果、約6割のステーションでコンサルを受ける前と後で利用者数が増え、平均単価があがり収益増の結果がでたのである。

利用者数を増やすこと平均単価をあげることはステーションの経営の基本である。利用者数が増えなければ訪問件数も増えず収入にならない。平均単価を上げるには報酬のしくみや算定の仕方を理解しステーションで運用することである。これらのことを理解し取り組み成果を上げたステーションの管理者はステーションの実情に合わせ実践できた成功者なのだ。そしてそれは成功体験になり成功体験は管理者に自信を持たせ次の課題解決への取り組みを加速していくエネルギーとなるのである。

2016年5月23日月曜日

管理者を支援する者として

起業し管理者支援を始めて6年目。
管理者の身近な指導者を目指し活動してきました。手前みそかもしれませんが、多くの受講生から「先生の研修に参加すると元気になる」「やる気が出てくる」「具体的で実践につながる」「やることが見えてきた」などの多くの反応がありそれが講師としての励みになっています。

講師としてのコンセプトは、管理者として成果をあげられるよう具体的な指導を心がけています。
訪問看護ステーションの管理者は経営的にも看護の質の担保においてもリーダシップを発揮しなければならない立場です。しかし管理者が成果をだすためには障害となる看護職の陥りがちな考え方の欠点や陥りがちな行動が障害になっていることが多くあります。講師としてはそれらを指摘することになります。その結果講師としてはかなり厳しいことを言わざるを得ません。

5月14日、宮崎県看護協会での管理者研修の受講生の言葉を借りると「先生のいうことが胸に刺さりました。でもいわれていることは間違っていないのがわかりますから、実践し成果をだせるようがんばります。」このような反応でした。本当に辛口講師ですが、それでも励みになるといってくださる多くの管理者のための講師であることを自覚しこれからも日々精進していきます。

2016年5月16日月曜日

年商1億越えステーション


管理者研修会のキーワードは「年商1億を目指そう!」である。
年商1億越えの訪問看護ステーションは大都市だけでなく地方でも増え続けている。ちなみに日本海側の県でも130か所あるステーションの約1割は年商1億円越えのステーションである。
このように訪問看護は独立した事業として他の事業と肩を並べられるほどの事業に成長している。看護で稼ぐことができることが実証されたのである。
看護で稼ぐには看護実践の成果を地域住民や医療・福祉関係者等に認められることであり、看護実践とその質が原点といえる。

2016年5月9日月曜日

法人の経営方針発表会に行って

5月7日土曜日、ある法人の経営方針発表会に行った。もちろん招待していただいたのだが、私以外の錚々たるる来賓が30名ほどいた。法人の参加者は約400名。
この法人は訪問看護ステーション20か所と居宅介護支援事業所、デイサービス、在宅療養支援支援診療所を有している。今年度を含め5年先までの事業計画が示された。毎年3か所のステーション開設を14年間続けている。
この法人は経営理念が明確で、毎朝本部を含め各事業所ごとに経営理念を職員全部で唱和している。また今回のような経営方針発表会を起業当時から開催し経営者の考え方や今後の方針を参加した全職員に伝えている。
発表会の後は懇親会がありゲーム等して参加した職員は盛り上がっていたし、勤続10年以上の職員の表彰式もあった。おいしい食事をしながら職員と話した「毎年参加しているけれど、経営者が今後をどのように考えているかがよくわかるし経営者の話を聞くことで距離間が縮まる。何よりモチベーションが高まる。」印象的な言葉だった。
法人開設当時から14年経過し訪問看護ステーションが展開する地域のシェアは4割を超えているという。看護師の職務への高いモチベーションに他ならない。

2016年5月5日木曜日

診療報酬改定後1か月

診療報酬改定後初めてのレセプト請求がそろそろ終わります。今年度の報酬改定はよい影響がなかったとつぶやくステーションもあることでしょう。

機能強化型訪問看護ステーションの算定要件の変更により届け出ができるようになったステーションもあると思いますが、居宅がないから届け出が出せないステーションまずは試算してみてください。居宅を開設することで報酬額が増えるあるいは利用者確保につながるならば居宅を開設することを今年度の目標にして取り組めるでしょう。ターミナル療養費・ターミナルケア加算に在宅末期総合診療料での看取りが加わったことを踏まえた医療機関への働きかけは継続できていますか?今は算定できないけれどあと少しの営業努力や体制の変更をすることで増収できるのです。あと医療機関が算定できるようになった退院訪問指導料につく同行加算の算定、これは病院への働きかけ次第です。今では簡単に報酬を算定できるという時代ではなくなっています。報酬算定の仕組みを十分理解し運用することがステーションの経営安定につながります。

2016年4月26日火曜日

母の入院でわかったこと

4月中旬92歳の母がショートステイ先で転倒し左上腕骨骨折し手術のため入院した。入院先の病院は900床でドクターヘリを有する地域医療支援病院。
母はアルツハイマー型認知症の中重度である。入院時に家族の付き添いを依頼され、姉と私が交代でつき添った。夜間は私が担当した。
手術は全身麻酔で約2時間で行われその後リカバリールームに移された。すでに抜管されていたが喉の違和感で咳払いはしたものの肺炎のリスクは回避できた。痛み止めの投与によりその夜は落ち着いていたが、その後は落ち着きなく家に帰るコールと点滴の入る手を動かすまた左上肢の保持の三角巾外しと夕方から夜間にかけての譫妄状態など92歳にこれほどのエネルギーがあるのかとあきれてしまうほどだった。
そんな中で看護師はPCを載せたカートを引き病室にきて通常業務の状態観察を行ったが、夜間の状態を聞くわけでもなく術後の創部を観察することもなく体温・血圧・SPO2の測定を行い粛々とPCに記録していた。
訪問看護では家族も含め状態や状況の情報を収集し看護に反映しているのにまた家族の大変さの共有もなされないんだと臨床と在宅の違いを感じた。

2016年4月21日木曜日

これからへの備え

4月末になり新しい診療報酬改定での最初の報酬請求になります。小児の訪問看護をしているステーションの機能強化型ステーションの届け出ですが、居宅がないために届け出ができなかったステーションもあると思います。

機能強化型ステーションや介護報酬の看護体制強化加算など要件を満たしていることが問われています。このような算定要件の変化を考えてみると、もしかしたら報酬は出来高から包括(まるめ)にシフトしつつあるのではないかと考えました。それならば次のダブル改定を見据え高い報酬の算定ができるようにするには、現段階で国が示している算定要件を満たすための体制づくりをする必要があると考えます。
例えば医療機関の報酬から推測すると重症で医療依存度の高い患者の早期在宅移行の促進は明らかです。それならばそのような利用者に対応可能な職員の人材育成と回数の多いの訪問看護提供が可能な職員の確保が急務といえます。このような体制を整え次のダブル改定に備えましょう。


2016年4月10日日曜日

報酬改定への取り組み

夜桜、なまめかしくきれいですね!咲いてる期間がみじかいだけに美しさもひと際といえます。

今年度の診療報酬改定は訪問看護ステーションにとってはちょっとねえ~の内容だったのではないですか。でも早期在宅移行を勧める病院へのステーションの関わり方を考える良い機会といえます。

新たな報酬である退院後訪問指導料と訪問看護同行加算は、医療機関の看護師が在宅移行する医療ニーズが高い利用者(特別管理加算対象者又は認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅲ以上)に対し退院後1か月以内に限り5回の訪問指導ができそのうちの1回に限りステーションと同行訪問加算の算定ができます。

ある管理者は「在宅のことを良く知らない病院の看護師が指導できるとは思えない」と厳しい反応。でもこの報酬は在宅移行促進せざるを得ない病院側の意識を変えるきっかけになる可能性があるといえます。つまり在宅療養を知る機会になりり在宅移行の視点が変わる、訪問看護を知る機会にもなりその後在宅移行がスムースになることもあります。
安心してください!疑義解釈によると同行訪問看護加算を算定した場合でも、同行したステーションは訪問看護療養費の算定ができます。



2016年3月30日水曜日

平成28年度診療報酬改定情報 Ⅸ

平成28年度診療報酬改定で訪問看護ステーションの報酬の改定は少なかったが、ステーションの管理者はがっかりしている場合ではない。訪問看護の利用者につながる病院の診療報酬には大きな変化がみられたからだ。

在宅移行への取り組み強化である。病棟の在宅復帰率の評価の強化などである。病院は在宅移行を目指すことでより多くの報酬を得られる内容になっている
しかし多くのステーションは病院からの訪問看護依頼を不本意なかたちで受け入れていることが多いようだ。不本意というのは「在宅看取りするのにギリギリの状態での退院」「患者も家族も何だかわからないままでの退院と訪問看護への移行」「医療情報が不足したままの急な退院」などがある。このような状況を病院側の問題だと言わないで、ステーションの側からのアプローチを強化することを考えてみよう。

病院は在宅移行した患者のその後の状態を全く把握していない。ステーションからのアプローチは、患者を受け入れたステーションが在宅での様子を病棟に返すこと、写真を付けてもよいし口頭での報告もありだ。また看取りの様子を克明に報告することなどステーションでなけれなできない取り組みは多くある。

2016年3月16日水曜日

平成28年度診療報酬改定情報 Ⅷ

医療ニーズが高く複数の訪問看護ステーションから訪問看護を受けている利用者に対し同じ日に2カ所目の訪問看護ステーションから緊急訪問の実施が緊急訪問看護加算として評価されることになった。

まず緊急訪問看護加算の算定要件(訪問看護業務の手引き103ページ参照)が満たされているステーションであること。
また厚生労働大臣が定める疾病状態等の利用者であること。
または特別指示書若しくは精神科特別訪問看護し指示書の交付対象となった利用者であること。
そしていずれの利用者も週4日以上の指定訪問看護が計画されていること。
また施設基準として24時間対応体制加算を届け出ていること、緊急訪問看護加算の算定1か月前に、対象となる利用者に訪問看護を実施し訪問看護基本療養費または精神訪問看護基本療養費を算定していることである。

これら多くの要件を満たした2カ所目のステーションが実施した場合算定できるが、訪問看護療養費は発生せず緊急訪問看護加算のみの算定になるそうです。




2016年3月8日火曜日

平成28年度診療報酬改定情報 Ⅶ 


     
青空と早咲きの桜。
春近しですね。

訪問看護の報酬だけに注目するだけでなく知っていることで医師等への情報提供ができより連携できる改定もあります。


衛生材料等提供加算の新設
訪問看護指示書を交付した医師が、当該患者に対し衛生材料または保険医療材料の費用が包括されている在宅療養指導管理料等を算定していない場合であり、必要かつ十分な量の衛生材料を提供したときに訪問看護指示料の加算として衛生材料等提供加算月1回80点を算定できるようになりました。

また在宅患者訪問点滴注射管理指導料は60点から100点に引き上げられました。

これらの改定により訪問看護に必要な衛生材料の十分な供給が受けられるようになるとよいですね。



2016年2月23日火曜日

平成28年度診療報酬改定情報 Ⅵ

梅の花が咲きはじめたが、このところの寒さで梅の花もさぞや迷っていることだろう。

診療報酬改定の基本的な考えである早期在宅移行に迷いは感じられない。
早期の在宅移行で、医療機関の在宅復帰率による報酬の評価、また医療機関からの在宅移行の対象となる在宅に準ずる施設の拡大が明らかになっている。みなしの訪問看護の報酬を上げたこともその一端といえる。

在宅移行関連の医療機関側が算定できる新たな報酬として
退院直後に入院医療機関の看護師等が患家等を訪問し在宅療養支援をした場合に退院後訪問指導料580点(1回につき)が算定できるようになった。ただし算定可能な対象者や回数の限度はある。
また、医療機関側が訪問看護ステーションと同行し退院後1回に限り指導を行うと算定可能な「訪問看護同行加算」が創設された。医療機関の看護師からの要請に基づき実施された場合のみ算定できる。
この加算は、ステーションで報酬算定はできないが、同行したことで利用者確保につながる可能性は高い。

2016年2月15日月曜日

平成28年度診療報酬改定情報 Ⅴ

中医協の答申がでました。みなしの訪問看護の報酬上がりました。医療機関からの在宅移行を今まで以上に推進しようとする考えかたの現れといえます。

訪問看護ステーションの報酬ですが、機能強化型訪問看護ステーションの要件見直しがなされました。
         かっこ内は機能強化型Ⅱの数字
①在宅がん医療総合診療料を算定していた利用者数を含んだ件数が年20以上(15以上)。
②ターミナル(ターミナル療養費・ターミナルケア加算)件数が年15以上(10以上)以上あり、かつ超・準超重症児の利用者数を合計した数が常時4人以上(3人以上)。
③超・準超重症児の利用者数を合計した数が常時6人以上(5人以上)の3要件のいずれかを満たすこと。

要件見直しは今までの要件に付け加えられた要件となります。重症で医療依存度の高い小児を含めた利用者への看護提供ができる大規模ステーションが報酬で評価される、この状況に変わりはありません。

2016年2月8日月曜日

平成28年度診療報酬改定情報 Ⅳ

訪問看護ステーションのみなさん、診療報酬改定の新しい情報を早く知りたいと急ぐ気持ちはわかりますが、残念ながら2月3日のの中医協審議会の結果をみても報酬改定の詳細(報酬等)は出ていません。

診療所や病院の訪問看護部門であるみなしの訪問看護の報酬はあがります。

また同一日2か所の訪問看護ステーションによる緊急訪問の評価もされることは確実になってます。
報酬や算定要件の緩和等、詳細についてはもう少し待ってください。

2016年2月2日火曜日

平成28年度診療報酬改定情報 Ⅲ

機能強化型訪問看護訪問看護ステーションの要件見直しが明らかになった。
超重症児等小児の訪問看護に積極的に取り組ステーションンが評価され算定要件に含まれる。現行の要件に加わった要件は以下の通りである。

1、在宅がん医療総合診療料を算定した看取りもターミナル件数に含むことができるようになった。
2、ターミナル件数と超重症児及び準超重症児の利用者数を合計できるようになった。
3、超重症児及び準超重症児の利用者数の合計数も要件に加えられた。
2と3の要件に該当する場合は障害者総合支援法に基づく指定特定相談支援事業者または児童福祉法に基づく指定障害児相談支援事業者と連携が望ましいとされている。

現在示されているのは、要件の内容だけでその中の件数は明らかになっていない。件数は今後の情報を待つことになる。

2016年1月23日土曜日

平成28年度診療報酬改定情報 Ⅱ

1月13日中医協の報酬改定議論の整理が発表された。その内容はまだまだ明らかではないが、読み込んだところ以下の内容の審議がなされているようだ。

まずは以前にも掲載したように機能強化型訪問看護療養費算定要件の緩和である。
在総診算定の診療所や看取り加算の届け出のグループホームと連携・協働し在宅看取りをしたステーションへのターミナルケア療養費は現在算定できないが、算定できるように機能強化型訪問看護療養費算定要件の緩和が審議されている。また小児の訪問看護も機能強化型訪問看護療養費の算定要件に組み込むことも考えられているようだ。

また2か所のステーションが関わっている利用者には同一日に2カ所目のステーションが訪問したとしても報酬算定できないことになっているが、今回の報酬改定ではなんらかの評価を受けられる可能性がでてきている。

現段階では、はっきりしない情報しか開示されていないが、これから十分な審議が行われていくので、今後の情報に注視してほしい。

2016年1月19日火曜日

訪問看護はクリエイティブな仕事

1月16日、都庁で行われた「訪問看護フェスティバル」にいった。
看護職や一般の方200名ぐらいが参加していた。訪問看護の面白さを看護職に知ってもらうためと、訪問看護を広報することが目的のようだ。
訪問看護師のリレートークの中で、「訪問看護はクリエイティブな仕事」と表現していた。
クリエイティブとは?何かを創り出すという意味である。訪問看護で何かを創りだすためには、言われたまま、指示されたままを実施するだけではクリエイティブではない。
看護師としての判断に基づいた看護実践による成果がみられることではないだろうか。また利用者の在宅療養を看護で創っていくことである。そのことができると本当に面白くてはまり、その結果やりがいにつながるのだ。

2016年1月11日月曜日

訪問看護の服薬管理

パーキンソン病の利用者の訪問看護を実施している訪問看護ステーション多いと思います。今回は訪問看護での関わりを実際の事例で考えてみます。

ヤールⅢと診断されている利用者、ADLはなんとか自立していますが、ON・OFF症状があり転倒の危険もあります。この利用者は介護保険の訪問看護をしており、主な看護実施内容は服薬管理となっています。その状況ですが、メネシット1日3回(150・150・100ミリ)と他の薬剤を訪問看護時に服薬カレンダーにセットですが飲み忘れが確認されています。

この事例、ヤールのⅢ以上の診断がつき訪問看護指示書にそれが記載されていれば医療保険の利用者ですが、介護保険利用者として訪問看護は報酬算定上の大きな間違いです。
次は、服薬管理方法です。パーキンソン病の利用者にとって抗パ剤の服薬はADLの維持に大きく影響します。飲み忘れが度々あるにも関わらず服薬カレンダーへのセットを続けている、これって看護として対応できているとはいえませんね。服薬できない原因は何かを看護の観点で分析し、医師と相談し薬剤の変更も含め指示通りに服薬できるように工夫するなどは看護独自のアプローチといえます。

昨今、訪問薬剤師による服薬管理が注目されています。薬剤師の服薬管理と訪問看護師の服薬管理の差別化を考えましょう。




2016年1月4日月曜日

診療報酬の改定ー機能強化型訪問看護ステーション

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

今年は診療報酬の改定の年です。機能強化型訪問看護ステーションのハードルは少し低くなりそうです。

在宅療養支援診療所が「在宅がん医療総合診療料」を算定し機能強化型訪問看護ステーションと共に在宅看取りをした場合でも機能強化型訪問看護ステーションの年間看取り件数に含める方向性にまとまったようです。

今まで在宅支援診療所の医師と連携・協働して看取りをしたにも関わらず件数を満たせずに機能強化ステーションの届け出を出せずにいたステーションも多くあると思いますが、4月以降、機能強化型訪問看護ステーションの届け出ができる可能性は高まりますよ。