2013年6月24日月曜日

特定看護師について考えたこと

少し前になりますが、日本経済新聞夕刊で特定看護師の法制化への期待と題した記事が掲載されていました。

すでに特定看護師のモデル事業を先行導入した医療機関での現状の記事でした。先行導入した医療機関では「忙しい医師の負担の減少」「説明が丁寧だった」などのよい評判があったと書かれていました。

「説明が丁寧だった」は患者さんに看護師がわかりやすい言葉で病状等の説明することで十分な理解を得、その結果安心して治療を受けることができたのはよかったといえます。それは患者さんに近い存在としての看護師だからこそできることだといえます。
次の評価「忙しい医師の負担の減少」ですが、特定看護師は医師の指示に基づいて行っていた医療行為の一部を指示なしで看護師としての判断に基づいて行うことができす。ですから特定看護師として行った行為が結果として「忙しい医師の負担の減少」になることもあると思いますが、特定看護師の実施した看護そのものに対する評価があればもっとよかったのにと思いました。


2013年6月17日月曜日

IT関連会社 訪問看護ステーションを開設する

3月に続き異業種で訪問看護ステーション立ち上げ予定者のための研修会があった。
集まったのは約50名。
そのほとんどがステーション開設者と管理者のペアの参加だった。
IT関連会社や建材業の会社など訪問看護とは縁のないような会社の社長さんが訪問看護について4時間にわたり学習するのである。
今まで開設セミナー等に病院長と管理者、あるいは理事長と管理者のペアでの参加は非常に少なかったことを考えるとこれは驚き!

参加者のひとりであるIT関連会社の社長さんにステーション開設の理由をきいたところ、お母様を在宅で看取りその時に訪問看護を利用したことがきっかけになったそうだ。
もしかしたら、こんなエピソードからジワリジワリ訪問看護がひろがっていくのかもしれないと感じた。




2013年6月10日月曜日

訪問看護ステーション増加

 雨の少ない梅雨ですが、きれいに咲いている紫陽花の写真。


毎年全国訪問看護事業協会が全国の訪問看護ステーション数調査を実施している。今年も調査結果が出た。

平成12年から24年までステーション数は5,000か所後半を行ったり来たりしていた。平成24年やっと6,000か所以上になり増加の兆しが見えてきた。
平成24年4月1日の稼働数6,298か所だったが平成25年の4月1日6,801か所で503か所増加した。この割合で増加した場合5年で9,000か所以上になると推測できる。

増加した県の特徴は大都市を抱えており、神奈川県横浜市のある区は3か所から7か所と倍増した。
昨年の報酬改定の影響が大いにあり、訪問看護に手厚い報酬が保障されている訪問看護事業に新規参入する株式会社等、すでに参入している株式会社等がステーション数を増やすなどの取組を加速させている。こうなると開設主体別の割合を示すグラフに変化が現れる日も近いのかもしれない。

2013年6月3日月曜日

終末期医療意識調査

10代から90代の約5000人を対象としたインターネットによる調査。
行ったのは「高齢社会をよくする女性の会」。調査結果は興味深いものであった。

意思表示ができない状態で治る見込みのないほど悪化した場合
心肺蘇生、人工呼吸器、胃瘻、経鼻栄養を望まない人が7割を超えていることがわかった。
看取り経験者では心肺蘇生、人工呼吸器、胃瘻、経鼻栄養を望まない人が8割以上であることがわかった。医師や看護師も望まぬ傾向があることがわかった。

調査結果では終末期に望む医療を家族に伝えている人は2割だった。
昨今エンディングノートを作成することが勧められている。
エンディングノート作成してもよいが、常々親近者に終末期への対応についてきちんと話しておくことも大切と考える。

訪問看護師は家族や利用者本人から看取りについての相談を受ける機会が多く、専門職としての意見や判断を求められることも多い。
もちろん利用者等の状態や周囲の状況に違いがあるが、このような調査結果を情報として把握していることで利用者や家族への対応に役立てることができる。