2017年10月31日火曜日

新卒看護師の採用

 鳥取県看護協会訪問看護ステーションは2年前に新卒看護師を採用し育成し、来年度さらに1名を採用予定という。このようにステーションの新卒看護師の採用は進みつつあるが、新卒看護師採用には手間がかかるから、育てるのが大変だからなどマイナスのイメージが大きく積極的な取り組みがすすんでいないのが現状だ。しかし採用したステーションでは、管理者のとにかく採用してみよう!の積極的な姿勢とともに働く職員の協力が育成の下支えになっている。
新卒教育は既存の教育ラダーなどを使いながらステーションの状況に合わせた教育の試行錯誤の連続である。新卒だからできないのが当たり前と周囲が暖かい眼で見守り育てるその姿勢が大事である。その結果訪問看護師の平均年齢をはるかに下回る20代の次世代が育成され訪問看護師の若返りがすすむことになる。これらの取り組みが多くのステーションで行われることを期待したい。

2017年10月16日月曜日

人材確保・育成は管理者の責務

「人材確保が難しい」多くの管理者の悩みである。現在訪問看護ステーションで働いている看護師は5万人を超え訪問看護で働く看護師は少しづつ増えている。しかし求人してもなかなか応募がないため管理者の憂鬱は深まるばかりだ。

先日山梨県で人材確保・定着のテーマで管理者研修の講師だった。人材確保と育成の難しさをグループワークしたところ、携帯当番に対しては「非常勤だから」「子育て中だから」「50歳以上で高年齢だから」などが並べられた。では職員に携帯当番を含め働いていくのに不便さを感じているかを直接聞いているか?の質問に「聞いていない」という。
管理者の職員への必要以上の気配りと忖度を感じた。気配りと忖度だけでステーションの労働環境の改善はできない。管理者は個々の職員とコミュニケーションをとることで職員の考えをしっかり把握し人材確保や定着の方策につなげて欲しい。

2017年10月7日土曜日

平成30年ダブル改定情報

秋というより初冬ではないかと思うほど寒々した日が続いていますね。このように季節がすすむなか平成30年ダブル改定はすすんでいます。

24時間体制の訪問看護の安定的供給体制確保に向けた必要性が求められています。また機能強化型及び看護体強化加算が算定可能な大規模ステーションへの評価も論点となっています。
また訪問看護の供給量を増やすため医療機関からのみなしの訪問看護の充実も検討がなされています。
またPT等の訪問看護がPT等のみで実施されていることが多くそのようなステーションは看護師数が配置ギリギリであり、また緊急時訪問看護加算等の届け出が少なく急変等の課題があるとしています。これらの課題も検討されています。

訪問看護とケアマネやヘルパーとの連携も課題となっています。ケアマネやヘルパーは「連携に十分な時間がとれない」ことを課題とし訪問看護側は「専門的知識が十分でない」ことが課題だとしています。時間が足りないについては利用者のためにと考えどこかで調整できるようにするのが役割だと考えます。しかし訪問看護側のケアマネやヘルパーが「専門的知識が十分でない」という考え方はとても残念です。
ケアマネやヘルパーは医療専門職ではありませんから知識が不十分なのは当たり前ではありませんか。それで連携できないというのであれば訪問看護師の「利用者さんのために」という言葉は本当に薄っぺらくなってしまうと思いますし、ICT化したとしてもこの溝は埋めることができないのではないでしょうか。

地域包括ケアは誰のために必要な支援を誰がするのかをシステム化していくことだと考えます。それは「利用者さんのため」を考えたシステムではありませんか?「利用者さんのため」を旗頭にした他職種との連携は方向性が一致することでもっと簡単になりませんか?