2011年5月31日火曜日

訪問看護師さんたちもっとインターネットを活用しよう

コラムを掲載し約1か月たちました。この間の読者は述べ400名になりました。
研修会に行ったときにコラムのPRをしていますので、読者の多くは訪問看護師さんと思っています。

このコラムを読んだ、うちの息子から「なんだか硬い内容だね。もっと面白い内容にしたら」という貴重な?意見をもらいました。もっともと思いましたが萩原はコラムを全国の訪問看護師さん宛で、内容は訪問看護の実践に役立つものをと考えていましたので「たしかに硬い内容かもしれないけれど、全国の訪問看護師さんへのメッセージのだから」と言うと、「それならいいんじゃない」と息子のことば。

そうなんです。このコラムは全国の訪問看護師さんに宛てたものなのです。
地方の訪問看護の状況はもとより訪問看護に関する調査報告書の内容もわかりやすく解説しています。

北海道訪問看護ステーション連絡協議会のネットに関する調査によると訪問看護ステーションでは、訪問看護に関する情報や知識をインターネットで調べていますが、インターネットを利用する回数は週1回という結果が出ています。
インターネットは時々刻々と変化しているさまざまな情報をタイムリーに提供してくれますし、さまざまなことが簡単に検索できます。利用価値は十分ありますのでぜひ毎日インターネットにつなげて新鮮な情報を取りいれてみてはいかがでしょうか。


PS:6月4日(名古屋)6月18日(東京)で日本訪問看護振興財団の管理者研修が
あります。萩原は「ほんとは楽しい経営管理」の講師です。ぜひご参加ください。

2011年5月29日日曜日

訪問看護師のフィジカルアセスメント能力向上の支援

5月26日管理者研修講師で大分県看護協会に行きました。
大分県看護協会は今年の3月新築移転しました。右下の写真は大分県看護協会の正面です。

会館は3階建て大小の研修室はもちろんのこと、2階には実習室があり
実習室には何体かのシミュレータが備えられていました。
呼吸聴診シミュレータ「ラング」
採決静注シミュレータ「シンショー」
胸部聴診トレーニングシステム「イチロー」
「フィジコ」「まあちゃん」などなど本当に充実したシミュレータの数々でした。
大分県看護協会では一部のシミュレータを無償で貸し出しているそうです。
これだけの設備や備品を整備できたのは、大分県の協力はもとより
大分県看護協会の尽力があったことはいうまでもありません。
また大分県看護協会には訪問看護の認定看護師河野さんの働きかけもい大きかったといえます。

訪問看護の実践において、訪問看護師のフィジカルアセスメントは重要といわれ研修会も多く行われています。研修会で学ぶことも大切ですが、学んだことを復習する実践の場が少ないのが現状です。
このようなシミュレータを利用した学習ができれば訪問看護師のフィジカルアセスメント能力を高めることができると考えます。また臨床から長く離れていた看護師の教育にも役立てることができます。 
左の写真上部から小児シミュレータ「まあちゃん」
と二体の「フィジコ」
















右上実習室の写真の棚には褥瘡シミュレータと
吸引シミュレータ「Qちゃん」が入っています。
 

2011年5月23日月曜日

調査研究事業報告書を読み取り訪問看護に生かす

昨年度萩原が財団在職中に検討委員を務めた調査研究事業の報告書がでました。 日本介護支援専門員協会が行った「医療ニーズが高い利用者に対する地域における支援(特に訪問看護)に関する調査研究事業」報告書です。
この調査研究事業は在宅療養者の重度化が進む中、必要な利用者に必要な医療サービス(特に訪問看護)が提供されるようにするためにケアマネジャーのケアマネジメントをサポートすることを目的として調査を行いました。

調査で明らかになったこと
  1. ケアマネジャーは訪問看護の必要な疾患は「COPD」「悪性新生物」「神経難病」としている
  2. ケアマネジャーが訪問看護を必要と考えている主な医療処置は「喀痰吸引」「気管切開」「経管栄養の管理」である
  3. ケアマネジャーは審査会の医師意見書の訪問看護チェック欄を重視している
  4. ケアマネジャーのアセスメントで訪問看護は必要となった場合でも利用者の意向を重視し導入できない場合もある
  5. 当初訪問看護が導入できなかった場合でも、介護者だけで対応できなくなったときに急きょ導入することが多い
上記5項目は報告書の一部ですが、これらから見えてくることはケアマネジャーはは急変が予測される重度の利用者、利用処置の必要な利用者には訪問看護が必要であることを認識していることがわかります。しかし訪問看護の導入に際して利用者等の意向を重視しているところに問題があります。
訪問看護がどのようなサービスかよくわからない利用者が積極的に訪問看護を選択することはかなり難しいといえます。
そこで、私たち訪問看護師はケアマネジャーへのアプローチとして訪問看護の効果を説明することが重要です。方法としては効果のあった具体的事例を示すこと、ケアマネジャーと同行し訪問看護の必要性を直接示すことです。

2011年5月22日日曜日

法人設立で学んだこと

一般社団法人の設立は本当に勉強になりました。
多くの方は法人設立の手続きを行政書士等の専門家に依頼するようですが、萩原は法人立ち上げの手続きをすべて自分で行いました。

公証役場、法務局、税務署へ提出する書類作成と手続きおよび届け出など様々なことを行いました。

基本的には法人設立マニュアル本を参考に、インターネットも利用し情報収集しましたが、それでも不明なことが多く法務局の電話相談を受けたりまた税務署の窓口で相談したりとさまざまな専門家にお世話になりました。
その中で法務局の電話相談での相談員のわかりやすい説明や、税務署の窓口で懇切丁寧な指導をしてくれた担当者は萩原には「必殺助け人」の存在でした。そのくらい右も左もわからなかったということです。

そこで萩原は訪問看護をうける利用者の気持ちも同様ではないかと考えました。
利用者は医師の勧めで訪問看護そのものがどんなサービスかを知らないまま訪問看護を受けることが多いと思います。ですから初回の訪問看護の時、利用者や家族は「どんな人がくるのか」「なにをするのか」「費用はどのくらいかかるのか」と止めどもない不安を感じながら訪問看護師を迎えているのではないかということです。

このような利用者の心理状況に配慮し訪問看護が在宅療養に役立つサービスであることを示すこと、また訪問看護師の役割を明確にして利用者に安心して訪問看護を受けてもらえるようにすること、費用を含めた訪問看護のしくみをわかりやすく説明することが重要です。また医師との指示関係を伝えることで利用者は安心して訪問看護を受けることができます。



2011年5月16日月曜日

テニススクールでの出来事

萩原の趣味はテニス。10年以上前から週に1回テニススクールに通っています。
その日もいつものようにウオーミングアップし練習開始15分後、50才台の男性がいきなりコート上に踊るように出てきて痙攣発作を起こしそのままハードコートに倒れた。急いでコーチに「119番通報!」と指示。走りより観察すると全身の痙攣発作、右耳からの出血、呼吸停止、末梢冷感、意識消失、チアノーゼ,冷汗。
スクール生のタオルを集め気道確保。名前を呼びながら心臓マッサージ開始。AED装着したが作動せず、AEDが心臓マッサージを続けるように指示あり。心臓マッサージ継続し数分後呼吸復活。しかし意識レベルはJCS200レベル、救急車が待ち遠しい。
やっと救急隊が到着した。SAT58%、血圧120/80。酸素5ℓ開始しSAT87%に回復したが意識レベルは変化なし。受け入れ先の病院がきまり初動から20分以内で搬送。
スクール生の協力もあり初動対応が早かったことも功を奏し、男性は二日後にはふつうに会話できるまで回復したそうだ。一安心。

今まで救命処置の経験はなかったが、意外と冷静に対応できた自分に驚いた。そういえば数年前にAEDの講習会を受けたとき「あなた119番に連絡」「あなたAEDの用意」司令塔として指示を出すことが重要と学習した。また訪問看護師として利用者の急変時に対応してきたことも冷静な対応につながったと考えた。

経験によって得た知識を「経験知」という。看護はまさに「経験知」の積み重ねである。意識的に看護を実践することが「経験知」を多くしていくことである。「経験知」が多くなることは、看護判断をより的確にする。そう思いませんか?

2011年5月12日木曜日

五島続報 島から島への訪問看護

 左が福江島にある訪問看護ステーション鐙瀬(あぶんぜ)です。小高い丘の上にあります。管理者の塩塚さんは、長崎県訪問看護ステーションの役員をしています。
 右下の写真は鐙瀬溶岩海岸、ステーションのすぐ近くにあります。鬼岳火山から流出した溶岩できた海岸です。 
海岸左に見える森には遊歩道があり、森の木々の香がしてまさに森林浴、遊歩道を抜けると磯の香。本当に癒されました。
ちなみに訪問看護ステーション鐙瀬では訪問看護師を募集しています。スキューバダイビング大好き、離島大好き、アウトドア大好きな看護師さんには最適なところです。連絡してみてください。地域密着型訪問看護師の塩塚さんが対応してくれます。
☎0959-75-5530





 訪問看護ステーション鐙瀬の塩塚さんの訪問看護に同行させていただきました。
 まず福江島から奈留島にいくのですが、離島を回る巡回船に乗っていきます。福江島から奈留島は巡回船で40分ほど。料金は770円。まず福江港まで車で行きそれから船に乗り、奈留港においてあるステーションの車に乗って利用者宅までいきます。
奈留島は人口約3,000人、1時間位で島が1周できます。住民のほとんどが漁業を生業としています。
利用者さんは80歳の男性「体調が悪いと心配になるが、看護師さんが来てくれるとほっとする」とバイタルチェックを受けながら笑顔で話してくれました。

過疎化と高齢化が進む島で訪問看護ができることはなんだろうか?奈留島で唯一の病院は診療所に転換する予定だが、島の住民は生まれ育った島での暮らしを望んでいる。訪問看護が診療所の医師と連携・協働し在宅ケアを展開し予防から看取りまでの「島完結型地域包括ケア」なんていうのはできないものでしょうか?離島だからこそ訪問看護の果たす役割が大きいと感じました。


2011年5月10日火曜日

五島列島に行ってきました

長崎県訪問看護ステーション連絡協議会の総会特別講演の講師として、連休明けの5月6日から8日まで五島列島の福江島に行ってきました。長崎空港からプロペラ機で霧の中を飛行し約30分で福江空港に着きました。
福江島は豊かな緑、透明度が高い海、おいしい空気の島でした。人口は約4万人で過疎化が進んでいるそうです。
また福江島は教会が多い島で有名です。上の写真が堂崎天主堂です。この教会は入り江に面して建てられています。隠れキリシタンの人達が船でこの教会にきたそうです。
次の教会は小高い丘の上に建っている浦頭カトリック教会です。ノアの方舟を模しているそうです。小さなステンドグラスがかわいかったです。



長崎県訪問看護ステーション連絡協議会の講演では「訪問看護のこれから」について40名の管理者に訪問看護の現状と平成24年医療・介護のダブル改定への備えについて2時間話しました。
長崎県には管理者研修で平成21年からお世話になっているために、顔見知りの管理者が多くいました。中には壱岐から飛行機を乗り継いできてくださった管理者もいました。
 

2011年5月2日月曜日

日本訪問看護振興財団の歓送迎会

4月の終わりに財団で歓送迎会を開催していただきました。萩原はもちろん送られる側です。
約1か月ぶりの表参道はケヤキ並木が美しい緑になっていました。
歓送迎会で萩原の今後の活動について話したとき、清水理事長から「看護師が一人で起業する、いいじゃない、がんばりなさい。」と励ましの言葉をいただきました。
佐藤理事からは「萩原さん、今後も財団と連携していきましょう!」と支援の言葉をいただきました。
他の職員からも今後の活動励ましの言葉をいただいて本当に心強い限りだと思いました。
財団管理者研修が6月名古屋と東京であり、萩原が講師をします。
管理者やこれから管理者になるという方ぜひ受講してください。