2021年7月2日金曜日

病院の看護部長へ在宅移行の取り組みを促す

 6月末、看護管理者の研修「サードレベル」の講師をした。オンライン研修だが14名の受講者は会場に集まる形式だった。担当したのは主に訪問看護ステーションの経営と看護師の起業だった。受講生のほとんどが公的な医療機関で訪問看護ステーションを有しているのは4カ所のみだった。

冒頭「訪問看護ステーションのイメージ」を聞いたところ概ね良好だった。たしか3年前くらいに同じ会場で同じ質問をしたがその時は、小さい組織で依頼を躊躇する、いつも忙しそうなどあまりよいイメージではなかったのを思い出した。良いイメージに代わっているのはよかったと感じた。訪問看護師を目指して病院を退職した看護師は、アセスメント能力が高いと評価してくれた看護部長もいた。研修では訪問看護ステーションがどのような組織であるかを医療機関と対比し伝え理解を深め活用につながるようにプレゼンした。

入院基本料に影響する「在院日数」「看護師配置」「重症者の割合」これらの指数のすべてに看護師は関わっている。この入院基本料をできるだけ高くすることが医療機関の喫緊の課題である。訪問看護を活用した在宅移行はその課題解決に貢献できるはずだ。そして課題解決に向け看護部長が看護の体制づくりに踏み込むことができるか!?について時間をかけた。訪問看護ステーションの有無に関わらず、医療機関の在宅移行の在り方を模索している看護部長たちがほとんどだった。

看護部長だからこそ在宅移行の「仕組みづくり」の提案を看護師主導で行えるようマネジメントで実施してほしい。