2017年4月27日木曜日

医師への調査結果から

中医協の調査。
かかりつけ医が訪問診療している患者の疾患は、循環器・脳血管疾患・認知症・糖尿病・骨折の順だった。
訪問診療の約9割は、在宅療養支援診療所が行っている。在宅支援診療所の届け出数は横ばいで、1か所の在宅療養診療所の在宅患者数は1位の9人未満が一番多く次が10人から19人未満そして100以上と大きなバラツキがある。このような医師の在宅の診療状況であるが、医師も負担感をもっていることが調査結果からしめされた。負担感の上位の項目は
  1. 在宅患者の24時間対応
  2. 患者に処方している医薬品の管理
  3. 患者が受診しているすべての医療機関の把握である。
多くの医師の在宅での診療時間は30分以内となっており、上記の3項目は患者の診療時の情報収集だけでは十分行うことができないために負担感となっているのではないかと推測することができる。これらの結果から訪問看護ステーションの医師への対応や情報提供のあり方が見えてくる。それは24時間対応の役割分担や処方薬の管理状態と他科受診の有無とその内容の詳細の情報をタイムリーに提供することである。
このような医師へのアプローチは新規利用者確保につながる営業活動になる。

2017年4月24日月曜日

看護師国家試験の結果から

3月27日2016年度保助看国家試験の合格発表があった。看護師の合格率は90%を下回った。結果は2005年度以来の低さということだ。

大学の看護学部や学科は毎年増え続け多くの看護師を養成して医療機関等で働いてくれることを期待している。しかし今年度の結果は残念というしかない。看護師国家試験の出題傾向について書いた記事を読んだが、過去問の学習だけではだめで状況設定問題は読解力が求められるようだ。すこし前に聞いたが看護師は理系の知識とそれ以上の読解力が必要とされると。

読解力はただ書物や資料を読みこめることだけではない。対象者の心理を理解し考えていることを把握したうえで看護師としての判断のもと得た情報の内容にしっかり呼応できること、そして専門的な知識や情報に裏付けされた看護実践ができることだと考える。まさに訪問看護実践で要求されていることだ。

2017年4月11日火曜日

稼働率を高める

中医協審議会の意見交換資料によると、ステーション数の増加だけでなく職員数や利用者数など規模の拡大がみてとれる。

平成21年当時職員数5人未満のステーションが55%を占めていたが平成27年には45%になり職員5人以上が54%になった。利用者数でみるといちステーションあたり68人、1か月あたりの訪問回数は435回である。利用者数自体の伸びは平成21年が61人でそれほど増えていないが、訪問回数を伸ばしている。その理由は利用者1人当たりの訪問回数が増えたからだ。ステーションの規模や訪問回数の増加は経営状況に影響し平成26年の介護事業経営実態調査で収支差率がプラスのステーションが多くなってきている。

これらの結果から職員の稼働率を高めることが経営安定の鍵になるのである。

2017年4月3日月曜日

後継者の育成

コミュニティケアの4月号の特集「後継者の育成」書かせていただきました。

編集者から「励まされた」「管理者の役割を再認識できた」などのお便りがあったと嬉しいメールがありました。研修やコンサルで会う管理者たちの現実と世代交代の課題について管理者を喚起させる内容になっています。


管理者として必死で守り育ててきた訪問看護ステーションを次世代に引き継ぎそしてさらに発展させることができればと考えました。