2014年4月30日水曜日

管理者として

1か月に一回実施し3回を1クールの管理者研修会が4月下旬で終了した。参加したのは開設間もないかこれから開設するステーションの管理者だ。
研修では自らのステーションの課題抽出および課題解決の優先度を決める作業をしたが多くの管理者の示してきた課題と優先度には少々考えさせられた。それは管理者として何をすべきかということが明確でなかったからだ。

今回の研修会に参加した管理者は自ら管理者になりたかったのではなくやらされていることが目的意識をあいまいにしている。しかしこのような状況は今回の受講生に限ったことではない。なぜなら他の研修会参加の管理者に聞いてもほとんどがなりたくて管理者になった訳ではないと答えるからだ。しかし管理者となった以上ステーションの運営・管理をまかされているものとして自らするべきことを考え実践し成果を出す責任があることを自覚してほしい。自覚することで管理者としてするべきことが見えてくるからだ。

管理者として
  1. 管理者としてステーションを運営していく目的はなにか?
  2. 目的達成の阻害になっている問題は何か?
  3. その原因は何か?
  4. また解決するための現実的かつ具体的な方法は何か?を考え実践することである。
やらされ仕事では成果がでないだけでなくステーションの存続にも影響します。管理者として今一度考えてください。




2014年4月22日火曜日

ロジカルシンキング そのⅡ 日常業務での気づき




空気が冷たい日が続いていますが、明るく咲き誇る花を見ると春を感じますね!
本題に入ります。
ロジカルシンキングって何?と言う訪問看護師多いと思います。
ロジカルシンキングは言い換えれば論理的思考による問題解決手法です。

論理的思考をわかりやすく説明すると、経験や知識をもとに筋道をたてて考えることです。
日常業務で何か変だな?と気づいたとき「後で考える」「そんなことより仕事をこなす」などせずすぐに「なぜ?」「どうして?」と考えることです。何か変だな?と気づいたことには問題が潜んでいるからです。
たとえば「先月バタバタと忙しかった割に事業収入は減っているなぜ?」こんな時問題となる項目を以下のように考えます。
  • 利用者数に対する訪問件数の減少
  • 短時間の訪問件数の増加
  • 加算算定のチェックもれ
  • 新規利用者受け入れ時の調整不足
  • スタッフの訪問件数と移動距離
ステーションの場合は複合的な原因が多いので問題を単体で考えないでください。問題が明らかになったら過去の訪問実績との比較・ケアマネとの連絡調整の方法・スタッフからの情報収集などにより解決の糸口を見つけます。解決の糸口がわかったら解決に向け実行あるのみです。

2014年4月10日木曜日

管理者のロジカルシンキング そのⅠ

新年度になりました。
今年度の診療報酬改定で新たに創設された特定機能型訪問看護療養費が算定できる大規模ステーションはどのくらいあるのでしょうか?

2月から4月の始めにかけ地方の管理者研修に行ったとき、受講生に特定機能型訪問看護療養費の算定ができるかどうか聞いたところどの研修会場でも80名くらいのなかで1名程度でした。これらのことから推測すると当初の予測の6割には達しないことが窺えます。その要因として看護職員数は常勤職員の実数であること、居宅介護支援事業所が同一敷地内にあること、またターミナル加算の算定が年20件以上の厳しい要件が算定の障害になっているようです。

これらの要件をみたすステーションは大規模だけでなく重症者数やターミナル加算数により示される看護職員の看護レベルの高さと統一性が求められているといえます。これらは高いハードルといえます。しかしこのような報酬を設定したことの意味つまり医療機関の報酬変更による在宅移行のさらなる早期化と訪問看護利用者の重度化等を十分考え高く設定されたハードルを越える努力をしなければ報酬算定はできないのです。

算定要件がもう少しで満たすことができるのであれば算定できるようにするためにはどのようにすればよいのか?という考え方をすること、また今はできないけれど今後算定できるようにするためにはどのような取り組みが必要なのか?このような考え方で現状を変え乗り切れるようにするのが管理者なのです。
このような考え方はロジカルシンキング(論理的思考)といわれています。もう少し突っ込んだ内容は次回のコラムで・・・

2014年4月2日水曜日

新潟県の新たな取り組み 訪問看護ステーション強化事業

新潟県は平成25年度から訪問看護ステーション強化事業を実施している。平成26年度の事業内容は年3回の研修と県内ステーションの管理者および訪問看護師の実態調査と手上げによる県内80か所のステーションを対象としたコンサルティングである。

強化事業の説明会のために年度末の3月29日土曜日新潟県に行った。越後湯沢(新幹線の窓から撮った写真)にはまだ雪が残っていた。


新潟県の訪問看護ステーションも他県同様毎年1割程度増加しているが県としても 在宅医療推進と地域包括ケア体制の構築をすすめるうえで医療と介護サービスのマネージに訪問看護の役割は大きいとし、そのためには数を増やすことだけでなく24時間365日訪問看護を安定供給できるステーションをめざし現在稼働している113か所のステーションの経営安定化と規模の拡大のための強化事業を立ち上げた。成果を出せるよう支援したい。