2013年5月22日水曜日

最後の食事

5月22日NHKクローズアップ現代見ました?
末期の患者が最後に望む食事の提供についての内容でした。
対象者は入院患者。
食べたい食事が何かを管理栄養士が聞き取りその願いを叶えるのです。
これは医療機関で行われていることのほんの一部の内容です。医療機関の従来の看取りではなく患者の意向に沿った看取りの実現に向けた取り組みといえます。

番組をみていてそうだ!と思いだしました。
訪問看護師時代に終末期の利用者の願いを聞きその実現のために医師や他職種と連携し
「外出したい」という利用者「絵に雅号を入れたい」という画家、「毎日入浴したい」という全身骨メタの利用者「胃瘻だけど口から大好きなカニを食べたい」
やりたいことや食べたいもの様々な要望があったけれど、なんとか最後の願いを叶えることができたこと。

在宅では入院よりもっと自由に終末期の利用者の様々な最後の願いを叶えることが可能といえます。
家で看取られることだけが利用者と家族のゴールではないのです。家だからこそできることや実現したいことがあるはずです。訪問看護師として利用者の願いを「看護の力で」叶えることが訪問看護の満足度を高めることに直結します\。




2013年5月20日月曜日

日本在宅看護学会主催セミナー

5月18日土曜日
日本在宅看護学会主催のセミナーに参加するため
大田区大森にある東邦大学看護学部にいった。

「訪問看護師のキャリア開発」のセミナーだった。
財団にいた当時は訪問看護サミッ等で事務局側としてセミナー会場にいたことはあったが
研修講師を生業としてから約10年
自らの意思でセミナーを受講したのは初めてかも?

受講生として受付にいき当日受付をした。
受付の方から「萩原先生ですよね?」と言われた。
会場内で数名の訪問看護認定看護師や研修会で顔見知りの訪問看護師から声をかけられたが
みんな「なぜここにいるのか?」と不思議な表情をしていた。
「今日は受講生です。よろしくね」と答えながら苦笑いしてしまった。

60名ほどの受講生は訪問看護師・管理者や看護学部の教員だった。
訪問看護ステーションでの人材育成あり方と在宅看護教育の現状について学習した。
現場での課題について1時間余りのグループワークは白熱した。

現場の課題は同じでも独自の解決策で対応できているステーションは成果があがっていた。






2013年5月16日木曜日

訪問看護への支援

花壇の満開の花
新潟県や富山県等で研修会の事業費やコンサルテーション費用を支援するなどの取組みを経年にわたり実施していますが、島根県では今年度から訪問看護ステーションに独自の支援が始まりました。
具体的には訪問看護の車の購入費50万円の助成と訪問看護師の新雇用助成に30万円です。全体の予算は1千万円で20事業所を対象としています。

島根県は中山間地域が多く1日で訪問できる件数が少ないため赤字経営による訪問看護ステーションの撤退があり在宅支援力の低下が見られているそうです。そこで訪問看護車の購入支援や訪問看護師の人材確保に直接支援することで訪問看護ステーション数の減少を防ごうとしています。

その一方では、今まで県からの研修費で実施していた管理者研修会が県の予算が削られたという理由により開催されなくなったり、予算の削減で研修期間や時間が短縮されたりしています。
本当に残念なことです。

約9年間管理者研修の講師として、管理者の育成は管理者としての就業期間が4~5年と短くその間で教育し成果をだしていくことは厳しいと言わざるを得ません。島根県のように現物支給のような形で支援する方法とともに、研修やコンサルテーションのようにな支援方法が予算の問題で削減されることなく継続されていくことが今後の訪問看護の充実につながるのではないでしょうか?

2013年5月8日水曜日

訪問看護師のストレス

「訪問看護師のストレスに関する研究」報告書によると、訪問看護師がどのようなことにストレスを感じているのか調査しその結果
  1. 一人で判断すること
  2. 利用者との価値観のずれがストレスの要因になっていることがわかりました。
訪問看護は看護師が一人で訪問し利用者のフィジカルアセスメントや療養環境・介護状況アセスメント等を行いその場で即座に判断することが求められています。でも訪問看護にやりがいを感じるのは適切な看護判断に基づいた看護実践ができたときではないでしょうか?そう考えるとやりがいとストレスは表裏一体ということになります。
ではストレスをやりがいにするには、適切な看護判断ができること、看護判断に基づいた看護実践ができることになります。そのためにはフィジカルアセスメントの学習とアセスメントに基づく確実な看護スキルの習得これらが自信を持ってできれば一人で判断することのストレスは軽減できるはずです。また複数名訪問看護加算の算定が可能な利用者には複数名で訪問することもストレス軽減につながります。

利用者との価値観のずれですが、生きてきた時代や場所、家庭環境等が異なることでその人の持つ価値観も違うのは当然です。感じているずれが少なくなるようにするには、話し合うことつまりコミュニケーションが大切といえます。話すことで互いの理解が深まり、利用者との人間関係も良くなります。