2012年10月23日火曜日

ナースキャップの意味するところ


「消えゆくナースキャップ」という記事が読売新聞の10月22日月曜日夕刊一面に掲載されました。ナースキャップが消えていく理由として、衛生的な問題と医療機器への接触による作業への影響と男性看護師の増加をあげています。

ナースキャップは10年くらい前から着用しない医療機関が増えていたので、この記事を読んで今更という印象を受けましたが、新聞の一面に取り上げられたという意味深さや社会への影響を考えさせられました。

ナースキャップを歴史的にみると起源は19世紀の修道女の帽子ということです。また過去欧米ではナースキャップは看護師とそうではない人とを区別する目印になっていたそうです。この目印としてのナースキャップには意味深いものを感じます。なぜかといえば在宅介護の現場での訪問看護師と介護職を区別するものは何かを考えたときナースキャップをかぶらない訪問看護師と介護職は何によって区別されるのかあるいは区別する目印は何かということです。

今年の制度改定で一定の条件のもと介護職の吸引と胃瘻の注入が認められました。そして今後も介護職の医療行為への業務拡大は進んでいくといわれています。そのような状況で訪問看護師と介護職の行う吸引と胃瘻の注入を区別する目印となるナースキャップは何か?それは看護師としての観察と判断のもと行われれる医行為であるといえます。また訪問看護師として掲げるナースキャップが利用者に明らかであること、また他職種にも明確であることが求められています。

10月20・21日コンサルテーションで行った富山でいただいた
砺波市特産のチューリップの球根です。来年の春きれいに咲きそろってほしいな!

2012年10月12日金曜日

報酬改定から6か月


新潟県越後湯沢のコスモス畑です。白いコスモスは珍しいですね!
ダブル報酬改定後6か月が経過しました。みなさんのステーションでは、報酬改定の追い風効果出てますか?

今回の報酬改定は算定可能な報酬を算定すれば平成24年3月以前と比べ収入は確実に増えるといえます。約50か所のステーションの実績表を見ると最低でも10%から最高30%強の報酬増がありました。

30%強の報酬増のステーションでは、まず利用者数が増え訪問件数が増えています。今まででも利用数の増加による訪問件数の増加は増収に直結していることは明らかでしたが今回の報酬改定でさらに収入増への影響が大きくなったといえます。

それに加え加算の算定を正確にしているステーションの報酬が収入を大きく増やしています。今回の報酬改定は、重症度が高く医療依存度の高い利用者への訪問看護を評価し様々な加算を設定していますので、加算の算定要件を満たす利用者であれば利用者への説明と同意のもと算定できれば一層の収入増加が見込めます。

みなさんのステーションでも報酬改定前後の報酬を比較して報酬改定の恩恵の有無を確かめてみてください。もし明らかな収入増がないときは、加算算定の見直しや個別の利用者ごとに訪問看護内容の見直しなどを行い今回の報酬改定の恩恵を十分受けられるようにしましょう。



2012年10月1日月曜日

福井県のコンサルテーション事業

福井県のコンサルテーション事業が9月27日・28日二日間にわたり福井県看護協会で行われました。ちなみにこの事業は今年度から福井県の予算で実現しました。北陸圏で富山県についで2番目のコンサルテーション事業です。

今回コンサルテーションを受けた訪問看護ステーションは6か所です。開設年では今年の4月開設のステーションをはじめとして開設後14年のステーションでステーションの規模も小規模から中規模という状況です。
コンサルテーションの様子
このステーションは今年の4月に開設したばかりで、管理者はそれまで病棟の主任経験者でしたがあるときステーションの管理者に抜擢され今訪問看護に取り組んでいます。病棟経験は長く内科をはじめとして多くの臨床経験を積んできています。でも訪問看護の経験は初めてなので面喰ってましたが、前むきに取り組もうと真剣でした。また同席した医事課の職員も同様でした。


コンサルテーションの様子
このステーションは夫婦で株式会社を立ち上げ4年目でした。今まで夫唱婦随でステーションを経営してきましたが給与や役員報酬等経理面や今後の経営の方向性についての悩みを抱えていました。
 
この事業の担当者である澤邉さんは、6名の管理者たちがこの事業に参加し抱えていた課題を解決し、今後の方向性を見い出すことでさらにモチベーションを高め明るい表情でコンサルテーション会場を後にしていくのを目の当りにし「実施してよかった」と言ってくださいました。