2015年9月29日火曜日

出雲で会った管理者

9月25日から島根県出雲市に行きました。管理者研修会は午後なので、26日研修会当日の午前に出雲大社に行きました。出雲駅前からバスで約40分。写真は大社の入り口の立派な鳥居とそれに続く参道です。参道に入ると深い緑に包まれ涼しく澄んだ空気が漂い癒しの空間でした。

島根県の管理者研修会講師は6年ぶりでした。訪問看護ステーション数は約60か所でここ数年増加傾向にあるそうです。

研修は、訪問看護師の職務満足度調査結果をもとに人材育成についてでした。

受講生のなかにIターン(出身地の都市部から地方に移り住んで働くこと)で雲南市に訪問看護ステーションを立ち上げた管理者がいました。慣れない土地ですが研修後の管理者は「研修で学んだことを生かしていきます」イキイキした表情でした。頑張ってほしいですね!

2015年9月22日火曜日

ケアプラン利用者自己負担の検討始まる


2018年、ダブル報酬改定時にケアプラン作成費用の1割を利用者負担にすることを検討していることが明らかになった。ケアプラン作成料の一部負担金は約1,300円相当になる。介護保険利用者数の増加に伴う国の負担増がその要因ということである。

このことをまだ先のことだと考えないでほしい。なぜなら8月から介護保険制度の改定により今まで一律1割だった利用者負担2割負担の利用者がでてきた。その結果、訪問看護の回数を減らしたい、あるいは訪問看護は必要ないなど利用者からの申し出があるという。このように利用者の負担額が増えると、受けているサービスの中で本当に必要かどうかという吟味がなされるからだ。

居宅介護支援事業所を併設しているステーションでの対応を考えた。ケアプランの他事業所との差別化である。つまり利用者の在宅療養の意向をどれだけ取り入れている、また看護職の視点が反映されたきめ細やかなケアプランの作成が求められている。

2015年9月21日月曜日

80歳以上の人口1000万人越え

秋の訪れを教えてくれる金木犀の花。今年はその香を十分楽しむことなく散ってしまったような気がします。

敬老の日の新聞記事で80歳以上の高齢者が1000万人を超えたことが伝えられました。この1000万人以上の数は東京都の人口約1200万人に迫っていることになります。

コンサルの訪問看護ステーションの提出資料で地方でも、山間部の高齢化率は50%近く限界集落化に近づいていることがわかります。全国の訪問看護ステーションのみなさんの実体験としてどのように考えていますか?

私たちの健康年齢つまり健康上の問題がなく過ごせる年齢は73歳までといわれています。なら80歳以上は何等かの健康上の問題を抱えて生活している高齢者だということになりますので、訪問看護の対象者になりえるといえます。今後も訪問看護の必要な高齢者は増えていることは明らかといえます。訪問看護のマーケットは今後も拡大していきますよ!

2015年9月16日水曜日

おんせん県(大分)の管理者研修会

大分県看護協会の講師控室にあった彼岸花と栗。小さい秋見つけました。

大分県看護協会では、6年前から協会員を増やす取り組みを始めました。その内容ですが、独自の会員手帳の作成、研修受講のポイント制の導入、協会だよりへの広告掲載と掲載企業の協賛による優待券発行やわり引きの導入などです。会員は2,000人増えたそうです。まさに競争原理の成果ではないでしょうか。

大分県内に訪問看護ステーションが約90か所ありますが、問題は小規模ステーションが80%と全国平均の60%を大きく上回っていることです。ステーションの規模拡大には管理者のビジョンが大きく関わってきます。大分県だけでなく小規模ステーションの管理者は、「いつまでに利用者を何人にする」「そのために具体的に何をする」を数値目標と具体的な対策をたて計画・実行することが残念ながら苦手なようです。

小規模ステーションの管理者のみなさん、経営安定し人材定着も良好な大規模ステーションへ向け進みましょう!

2015年9月9日水曜日

管理者の職務満足度は低い!?


9月9日17時家から見た青空だ。この日相模原市からの緊急避難エリアメールが4・5回あった。不幸なことに北関東では大きい水害になってしまった。訪問看護ステーションの被害はどうだっただろうか?心配だ。
今回伝えたいことは、平成26年度新潟県で行った管理者を含めた訪問看護師の職務満足度調査である。残念ながら管理者の職務満足度が低くかった。

訪問看護ステーションは事業である。事業とは「利益を追求し人の役にたつこと」である。その事業の責任を担い目的達成をするのが管理者である。その管理者の職務満足度が低くければステーションの経営・運営状態に大きく影響するのは推測できる。

管理者の職務満足度であるが
まず、管理者の職位への不満、次が給与や休暇等の労働条件への不満、業務への不満、労働環境への不満と続く。これらの結果は職員である訪問看護師より満足度が低いことが明らかだった。この結果は有効回答率の高さや多くのコンサルを担当してきた者からみても、新潟県だけの課題ではないと考えることができる。
このように多くの項目への職務満足度が低い管理者がステーションの経営・運営をしている現状である。職務満足度の低さからステーションの経営・運営や職員の定着などがうまくいかない理由が透けて見えるのは私だけだろうか。

管理者はステーションのリーダーを自覚し自らの職務満足度を上げることに取り組んでほしい。


2015年9月3日木曜日

圏域を超える架け橋として

この似顔絵、専門家に依頼し私の写真をもとに描いて頂きました。自分では結構似てると思ってます。新しい名刺にこの似顔絵を入れました。

研修会で会った多くの管理者に、「先生の写真を撮りたい」と言われ要望には応えてきましたが、名刺に似顔絵を入れれば写真じゃなくてもいいかも?また私を顔を含め覚えてくれる人が多くなればいいなかな?なんて考えた結果です。

研修講師等でいまだ行くことができていない4県はあるものの、43都道府県に複数回行くことができているので、それってすごいと考えることにしました。ちなみに行けてない県名は、群馬県・三重県・香川県・佐賀県です。

今までさまざまな県に行きましたが、行った先でそれぞれの県の看護協会等の担当者から訪問看護に関する相談を受けます。訪問看護ステーションの人財育成や管理者教育などです。それらの相談は次年度の事業につながることもありますが、相談内容によっては他県で私が知りえた先進的な取り組みを紹介したり関わっている人材等を紹介します。

私が知りえたさまざまな情報を持つ人たちの紹介により、他県の訪問看護師や訪問看護に関わる行政の事業担当者との情報共有が可能になりその結果、県や地域を超えた取り組みが可能になったりします。こんなすばらしいことはないと考えています。

これからもさまざまな地域の情報を得て発信することで地域(県域)や人的バリアーを超えた情報共有や人的交流の支援になればとよいなと考えています。

2015年9月1日火曜日

うれしい報告

滋賀県看護協会で管理者研修会で10年ぶりに会った管理者がいた。当時彼女は、市立の訪問看護ステーションの管理者で、財団が行ったコンサルテーション事業を受けた。

彼女は昼休みに私に会いに来て「先生ご無沙汰しています。財団のコンサルの時は一番の劣等生でご迷惑をおかけしました。」とはにかみながら挨拶してくれた。
少しの時間、当時の思い出話しをした。管理者はとても疲れた表情で何を言っても「糠に釘」だったこと、「そうそう、〇さんは魂を抜かれたようだったね!」と笑った。

今彼女は定年退職し自らのステーションを開設し1年半経過した。ステーションは黒字。利益を職員の給料に還元している。「こんなにお給料が上がる職場は初めてだ。」と職員のエピソードを笑顔で話してくれた。
「10年前の先生の指導が、今本当に役に立っています。」当時とはまったく違う若々しく溌剌とし自信に満ちた表情が印象的だった。