2016年7月21日木曜日

「プラチナナース」大分県の取り組み

訪問看護師がいない、足りない、募集しても来ない、こんな悩みを抱える訪問看護ステーションが多い。ステーション独自で求人広告を出す、ナースセンターやハローワークに登録する、元同僚に声かけるなどさまざまなやり方で訪問看護師確保に取り組んでいる。

大分県看護協会は今年の6月から県の補助事業として「プラチナナース生き活きプロジェクト」を開始した。
「プラチナナース」は熟練したスキルをもつ早期退職予定者や退職者のネーミングである。再就職したい「プラチナナース」と訪問看護ステーションや在宅関連施設等を結び付けるプロジェクトである。

訪問看護師不足はステーションの喫緊の課題である。
なぜ訪問看護師は増えないのか?ある調査では「携帯当番がある」「一人で訪問する」が訪問看護師となることの障害になっているという結果がある。これらの障害に対しステーションとしてどのように対応し取り組むことができるかが今後の人材確保につながるといえる。

2016年7月12日火曜日

在宅死の現状と地域差

7月6日厚生労働省が、市町村の在宅死に関する全国集計結果を公開しました。人口20万人以上の都市で在宅死の割合の差は最大3倍の開きがあるということでした。ちなみに2014年の在宅死の割合は全国平均12.8%でした。この割合はここ数年あまり変化が見られていません。


在宅死の割合が高い地域は神奈川県横須賀市の22.9%で次が東京都葛飾区、千葉県市川市となっています。全国平均を上回る地域は首都圏以外では福島市の18.5%となっています。在宅死が低い地域は鹿児島市、佐世保市、旭川市の順でステーション数との関係は特にないようです。

訪問看護ステーションが関わった場合約6割で在宅看取りができているという調査結果もあります。そのことも考慮すると、ステーションの偏在の影響や移動等の地理的要因や地域住民の意識が関係しているといえます。大きいのは住民の意識でこれはその地域によって大きな違いがあります。亡くなるときはやはり医療機関が良いと考えている住民も約3割いますし、家族への負担を考慮し入院を選択していることもあります。

この調査結果により国は有識者による「全国在宅医療会議」を設置し今後の方策を検討することにしました。

2016年7月10日日曜日

訪問看護ステーションの労務管理

コミュニティケアの7月号の特集は訪問看護ステーションの労務管理です。萩原が総論の執筆を担当しました。

訪問看護ステーションの労務管理」この言葉自体がなじみがないというのが本当のところだと思いますが、職員が働きやすい職場環境をつくるためのマネジメントと考えるとわかりやすいのではないでしょうか。

総論ではコンサルしたステーションや研修で会った管理者からの相談などをもとに、マネジメントのさまざまなエピソードから働きやすい職場づくりへの管理者の姿勢を示すとともに、訪問看護師として働くことの基本的な考え方を書きました。管理者だけでなく訪問看護師のみなさんに向けた内容になっていますので是非ご一読ください。