2015年7月4日土曜日

管理者のコンピテンシーモデル

7月4日土曜日、神奈川県訪問看護ステーション連絡協議会の初任管理者研修会だった。約50名の参加者の約8割が管理者になって1年未満、そのうち訪問看護の経験者はほんのわずかだった。

今回の研修にゲストスピーカーとして、ステーション開設3年で機能強化型訪問看護ステーション(Ⅰ)を算定した管理者を招へいし実践報告をお願いした。この管理者はステーションを開設した3年前に萩原の研修を受講し研修内容に触発され研修で学んだことを実践したことが成功の要因になったと報告した。

管理者が信条とし実践した7か条は以下のとおりである。
  1. スタッフとの対等な関係づくりとスタッフからの自由な提言による経営
  2. スタッフの悩みや相談へのタイムリーな対応
  3. スタッフの失敗を責めるのではなく、管理者の責任として対応
  4. 有給が取りやすい体制づくりや危険手当など給与に反映できる手当の創設
  5. 困難事例を断らない、退院調整に自ら病院に出向くなど積極的な利用者確保
  6. 報酬は看護への対価であること対価を得るために確実な仕事をするための看護師教育
  7. 訪問看護師は利用者の最大の支援者として働くことを使命とする
この管理者は、7か条を実践するにあたりリーダーシップ論に関する書籍を何冊も読んだ。またスタッフに諸手当を支給するために経理を勉強し事務長に掛け合うなどさまざまな取り組みをしているが、その陰で胃潰瘍や心臓の期外性収縮などストレスによる病気を乗り越えてきたという。並々ならぬ苦労をしたことを物語っている。
苦労の中で、この管理者を突き動かしてきたのは何か?それは7か条の7番目である看護で利用者を支援したいという一念であったと考える。研修を終え「管理者業務は楽しい。訪問看護は看護の最高峰です。」と言い会場をあとにした管理者は自信に満ちていた。

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