2011年6月16日木曜日

6月15日改正介護保険法が成立訪問看護ステーションへの影響を考える

訪問看護に関連する内容は、24時間対応で行う「定期巡回・随時対応訪問介護看護」と訪問看護と小規模多機能型居宅介護を同一の事業所で運営できる「複合型サービス」二つの新サービスの創設です。

これらの新サービスは「地域包括ケア研究会報告書」が基本になって創設されました。地域包括ケアは生活上の安全・安心・健康を確保するために、医療や介護サービスだけでなくさまざまな福祉サービスを含めた生活支援サービスを提供し住み慣れた地域で在宅を基本として暮らすことができるように支援することを目指しています。

「定期巡回・随時対応訪問介護看護」のサービス提供体制は、ひとつの事業所で訪問介護と看護を提供する方式でも、訪問介護事業所が他の訪問看護事業所と緊密に連携して提供する方式でもよいとされています。「複合型サービス」は小規模多機能型居宅介護と訪問看護の両サービスを組み合わせたかたちが打ち出されています。

新サービスの創設とともに介護福祉士や一定の研修をうけた介護職による痰の吸引・胃瘻の注入ができるようになります。訪問看護サービスの医療的行為で多いのが吸引と胃瘻ですから介護職とのケアバッティングが起こることになります。

訪問介護と訪問看護の連携による新サービスの創設と福祉職の業務範囲の拡大はケアバッティングが多い訪問看護業務への影響だけでなく、利用者の確保や訪問件数の確保など訪問看護ステーションの経営に与える影響は大きいといえます。
すでにケアバッティングしている療養上の世話だけでなく診療の補助である吸引や胃瘻のケア等の医療的ケアを今以上に看護専門職が行うケアとすることが改正介護保険法の新しいサービスへの対応になります。

PS
萩原は全国各地の管理者研修で平成24年医療・介護ダブル改定への対応についても講演しています。研修開催のお問い合わせは各県看護協会や各県の訪問看護ステーション連絡協議会へ。

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