2012年8月27日月曜日

在宅看取りの報酬請求  調査研究報告書から


写真は日本訪問看護財団の「在宅看取りの推進を目指した訪問看 護・訪問介護・介護支援専門員間の協働のありかたに関する調査研究事業報告書」です。
在宅看取りを行った際の死亡月の保険請求額を医療保険と介護保険に分け調査しています。
ちなみに医療保険を利用した死亡月の平均請求金額は82,868円で、10万円以上も3割ありました。ターミナルケア療養費の算定は8割でした。
介護保険を利用した死亡月の平均保険請求額は5,978単位で、10,000単位以上はわずかに1割強でした。ターミナルケア加算の算定率は約6割という結果でした。
死亡月に何回の訪問看護を実施したかはこの調査では不明ですが、在宅看取りの1か月間は看取りに向け利用者の状態に合わせた看護ができるよう訪問回数や時間を増やす、医師や関わるサービス提供者と密接な連携をする、また家族へのサポートなど訪問看護の神髄を余すことなく発揮できる期間といえます。それゆえ医療保険と介護保険の違いはあるけれど、ターミナルケアで行う内容に大きな違いはないといえます。それなのに平均保険請求額に違いが生じていること、またターミナルケア加算の算定率に2割の差があることに驚きました。

その理由として介護保険利用者のターミナル期の訪問回数等の増回に関しケアマネジャーとの連携の不十分さによるものなのか、ターミナル加算の算定率が医療保険より低いのはターミナル期の認識の低さから要件を満たすことができずに算定できなかったのかなどを考えることができます。今後ますます在宅看取りは多くなります。今までの看取りの報酬算定を訪問看護の実施状況等と合わせて検討してみたらいかがでしょうか!

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