2011年9月21日水曜日

4大疾病から5大疾病へ         

4大疾病(心筋梗塞・癌・脳卒中・糖尿病)に精神疾患が新たに加わり5大疾病になりました。重点対策を行う疾病が増えたのです。その結果各都道府県は、患者を減らす予防策や医療機関の連携強化などの医療計画を策定するようになります。その計画の柱となるのが、訪問診療や訪問看護などの在宅医療の充実だといわれています。

今までも精神疾患患者の在宅移行に関する調査研究がなされてきました。平成21年以降は長期入院を経て地域で生活する統合失調症等の精神科疾患患者は7万人と推計され、そのうちの約2万8千人に訪問看護が必要だとする報告書もあります。精神疾患の利用者に特化した事業展開をしている訪問看護ステーションも徐々に増えてきてはいますが、多くの訪問看護ステーションでは精神科看護の経験がないからという理由で利用者の受け入れに躊躇する傾向があります。

精神科疾患の中で注目されているのは認知症です。訪問看護で認知症の患者と関わる機会は多いのではないでしょうか。訪問看護で関わる1号保険者の約半数に程度の差こそあれ認知症があるといわれています。今まで認知症は介護職の本領のようになっていますが、介護職だけで認知症の利用者の在宅療養の支援ができるでしょうか。認知症の薬物療法は進んでいます。認知症の中核症状を抑える薬物だけでなく幻覚・妄想・幻聴等の周辺症状を軽減する向精神薬などの薬物療法なども積極的に行われています。在宅で先に述べた薬物療法を行っていくとき本当に必要なのは看護職の薬物の知識にもとづく服薬指導ではないでしょうか。

いま一度度訪問看護ステーションの利用者の内訳を分析するとともに、新たな認知症利用者の受け入れに対し準備する必要があるのではないでしょうか?その際認知症看護の学習が必要になることは言うまでもありません。

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