2021年10月16日土曜日

精神科病院入院の経験者へのアンケート調査から

 日本弁護士連合会 人権擁護大会で精神科病院での入院経験を有する約1000人へのアンケート・インタビュー調査(実施期間:2020年6月20日~7月31日、12月12~25日)の結果も報告されました。記事を紹介します。

入院経験がある人の約8割が入院中に「悲しい・つらい・悔しい」などの体験をしたことや、約4割が「入院に納得できなかった」ことが明らかになった。「悲しい・つらい・悔しい」体験の内容としては、「外出制限」(12%)「保護室」(12%)「薬の副作用」(11%)「入院の長期化」(10%)の順に多かった(複数回答可)。「患者は、精神科病院で一般的におこなわれていることに対して、悲しみやつらさを感じている」と指摘し、自由記述欄には「孤独」「収容所のようだった」「一人の人間として扱われなかった」「飼育されているようだった」などの言葉が並んだ。

辛い悲しい経験をした入院生活には戻りたくないと考えるのは当然でしょう。精神科訪問看護利用者がこのような経験をしていることを踏まえた看護、そして再入院しなくて済むような看護を提供することです。



2021年10月13日水曜日

Withコロナの訪問看護

 Withコロナの訪問看護、感染予防対策は当然のこと。もっとICT化を進めることだと思う。訪問看護提供は対面。記録やミーティングや退院時共同指導やサービス提供者会議などの集まって実施する会議等はリモートで可能。すでに対応している訪問看護ステーションも多い。病院で働いていた看護師、携帯当番や一人で訪問することがステーションの就職のハードルを高くしている。そんな中せっかく就職した看護師がステーションの「紙」の記録にドン引きしたというエピソードありますよ。

まだ申請できるICT化の補助金あるかもしれないので県の担当部署に問い合わせしてみたらいかがですか?

2021年9月15日水曜日

看護師は「看護」したい

 オンラインの管理者研修会でのこと。

研修最後に質問の時間、ある病院勤務の看護師が手を上げた。そして質問する前に今日の研修受講できてよかったことと併せて講師へのお礼を述べてくれた。そのなかで講師である私が驚きとともに感激した言葉があった。それは「このような内容の研修を受けたのは初めてで驚いた。また看護について再考できた。」だった。彼女の発言から研修内容が衝撃的だったことが見て取れた。もしかすると心の深くにあるが忘れているのかもしれない「利用者(患者)を看護で支援したい」という思いが呼び起されたのかもしれないと思った。

訪問看護ステーション管理者研修会では、経営・運営についての内容依頼が多いが、適切な看護実践つまり利用者の状態に合った看護提供を抜きにして収入増できる方法は教えてない。適切な看護実践がなされてはじめて収入に反映し経営安定できること、そして利用者の状態把握による看護実践は制度や報酬の仕組みと密接に関係していることを主に教えている。つまり看護を中心とした内容である。これらの内容が今まで聞いたことがない内容だったようだ。看護師が看護について再考する機会になったことは嬉しい限りだ。

研修全体をつらぬいている主張、それは看護について「看護は経済学の視点からみた看護職による行為であり対象者や組織に何等かの効用をもたらし取引の対象となる」と日本看護協会が定義づけしていること。つまり経済活動である看護は利用者等に効用つまり看護提供で良い変化をもたらしその行為への評価として利用料や報酬を得る経済活動ということである。この考え方と学びは看護することに迷ったり悩んだりしている看護師へ強いメッセージになっている。



2021年8月22日日曜日

コロナ感染症の訪問看護報酬

 コロナ感染症の在宅療養者が全国で10万人に迫っている。在宅療養者となっているが訪問診療を受けているのはその中の一部にしかすぎないようだ。そのような利用者に訪問看護を実施している訪問看護ステーションも増えているだろう。

コロナ感染者への訪問看護で新たに長時間訪問看護加算(5,200円)が算定可能となった。訪問看護を実施した場合、訪問看護を行った時間を問わず1日に1回に限り算定できる。

コロナ感染症への訪問看護をしているステーションはぜひ算定してほしい。




2021年8月12日木曜日

コロナ感染症の訪問看護

 「コロナ感染症、神戸での取り組み」藤田愛さんの報告を知ろうとZoomセミナーに参加した。期間は今年の1月から6月末まで神戸市と契約し訪問看護を実施したその報告である。

今回は訪問看護ステーションとして事業に関わったが、ステーションの管理者である藤田さんが最初のひとりだった。看護職員が同調しこの事業つまりコロナ感染者への訪問看護に関わるのには時間がかかっている。

コロナ感染者に訪問看護で関わることは、「使命感だけではできない」と彼女は言いきり、またステーションが風評被害にあうことも覚悟し事業に参加したと語っていた。

たった15分くらい(実際は30分くらいだったかもしれない)の訪問時間で感染者のアセスメントを行う。状態の変化(呼吸状態)を察知しHOT導入には医師に酸素流量とSPO2の値の変化をリアルタイムで報告しながら安定的な酸素量を決める、脱水症状やステロイド投与の指示により点滴を行う(点滴は滞在時間の問題もあり200mlとした)、家族からの情報収集はもちろんのことお願いできる観察事項の依頼をする、状態悪化していた場合には入院が必要かの判断と必要ならば保健所や医師への連絡などアセスメントと看護実践、医療ケア、連携を行っていた。訪問看護師として短時間で精度の高い看護実践が求められることがわかる。また今までの訪問看護とは違う「やりかた(アセスメント・診療の補助・療養上の世話・家族指導)」をしていることに注目した。実践の結果であるが約6か月間で50数名のコロナ感染者の訪問看護で軽快した方が多かったことを伝えていた。

コロナ感染者の急増により在宅療養せざるを得ない状況になっている。しかし訪問診療や訪問看護を受けられる方は一握りである。また在宅での治療も限定的であるが今回の報告からコロナ感染者への訪問看護の底力を感じた。

2021年7月2日金曜日

病院の看護部長へ在宅移行の取り組みを促す

 6月末、看護管理者の研修「サードレベル」の講師をした。オンライン研修だが14名の受講者は会場に集まる形式だった。担当したのは主に訪問看護ステーションの経営と看護師の起業だった。受講生のほとんどが公的な医療機関で訪問看護ステーションを有しているのは4カ所のみだった。

冒頭「訪問看護ステーションのイメージ」を聞いたところ概ね良好だった。たしか3年前くらいに同じ会場で同じ質問をしたがその時は、小さい組織で依頼を躊躇する、いつも忙しそうなどあまりよいイメージではなかったのを思い出した。良いイメージに代わっているのはよかったと感じた。訪問看護師を目指して病院を退職した看護師は、アセスメント能力が高いと評価してくれた看護部長もいた。研修では訪問看護ステーションがどのような組織であるかを医療機関と対比し伝え理解を深め活用につながるようにプレゼンした。

入院基本料に影響する「在院日数」「看護師配置」「重症者の割合」これらの指数のすべてに看護師は関わっている。この入院基本料をできるだけ高くすることが医療機関の喫緊の課題である。訪問看護を活用した在宅移行はその課題解決に貢献できるはずだ。そして課題解決に向け看護部長が看護の体制づくりに踏み込むことができるか!?について時間をかけた。訪問看護ステーションの有無に関わらず、医療機関の在宅移行の在り方を模索している看護部長たちがほとんどだった。

看護部長だからこそ在宅移行の「仕組みづくり」の提案を看護師主導で行えるようマネジメントで実施してほしい。

2021年6月4日金曜日

 管理者の介護報酬改定対応への驚き

 オンライン研修の管理者研修会、5月終わりに実施した時のことだ。介護報酬改定で最初の報酬請求を終え次の報酬請求を控えての研修だった。

改定された報酬は3月末にはその全容が明らかになっており、業界はPT等の訪問看護の報酬に騒然となったことは聞いていたので、即応しないと経営への影響は大きいと考えていた。

そこで改定後の請求業務を終え「改定後の請求業務を終えてPT等の訪問看護の報酬への影響はどうだったか?」と問いかけたが具体的な反応はなかったため「4月請求分と前月請求分の請求額の比較及びPT等の訪問看護の報酬の減収分を把握できたか?」の質問を投げかけてみた。管理者のリアクションはなかった。つまり請求分の比較もPT等の訪問看護の報酬の減収分の情報も得ていなかったのだ。驚いたというのが正直な感想だ。

今回の報酬改定のPT等の訪問看護の報酬は減額された。これはPT等の職員が多くいる訪問看護ステーションでは大打撃だ。それなのに改定への早期の対応せず、改定後の報酬算定の評価もしないなんて・・・

管理者は報酬改定の情報をいち早く収集し、それをステーションの状況にあてはめ経営的に改定内容にどのように対応したらよいのかを考え職員に周知し実践につなげる役割がある。ぼんやりとした対応では報酬改定の負の影響を免れることはできない。